歯磨きダイエットとは?

「歯磨きダイエット」とは読んで字のごとく、食後や間食の後に、歯磨きをすることで行うダイエットのことを指します。
歯磨きの頻度を増やすことによって、食欲を抑え、食事量のコントロールを行うという考え方に基づいています。

歯磨きという動作によって、「食事が終わった」というサインを、自分自身に対して送ることができるわけです。

歯磨き粉の中にはミント系のフレーバーを用いたものも多いですが、そのミントには食欲を抑える効果があるとされています。
ミントの効能を利用して、食事の後や、小腹が空いたタイミングで歯磨きを行うことにより、余分な食事を防ぐことにもつながります。

また、歯磨きを習慣づけることにより、「無駄にものを食べると、その後に歯を磨くのが面倒」「せっかく歯を磨いたのに、それからすぐに食べるのは勿体ない」といった感情が生まれ、それによる間食に対するストッパー的な役割も期待できます。

歯磨きそのものが直接体重に影響するわけではないものの、歯磨きをすることで間接的にダイエットにつながる要素は、十分に多いと言えるでしょう。

ダイエット以外にも、メリットがたくさん

歯磨 ダイエット

ただダイエットになるというだけではなく、口内を清潔に保つことにも繋がることが、歯磨きダイエットのとりわけ優れた点の一つです。

当然ながら、歯磨きには虫歯や歯周病を予防する効果もあります。
虫歯や歯周病の予防のための歯磨きはダイエットの成功にもつながってくるのです。

また、口内の不衛生が原因で歯が悪くなってしまうと、食物をしっかり噛むことができなくなります。
そうなると、噛む回数自体が減っていき、ひいては食べすぎにもつながってしまう可能性があります。

さらに、口の中が清潔に保たれていないと、味覚をつかさどる舌の機能にも影響が及んできます。
舌が不衛生だと味覚を感じにくくなるケースもあり、それが原因で、より塩気や甘みを感じられる調味料を多く使った、身体にとって良くないタイプの飲食物を求めやすくなるともされています。

その一方で、歯磨きをすると口の中がすっきりし、歯磨き粉の味が口の中に残っている間は、食物そのものがあまり美味しく感じなくなります。
歯磨き粉の味が残っていることで、食欲そのものを抑制することができるわけです。

口の中の衛生を保つことだけでなく、身体にも良い。
歯磨きダイエットは単なる体重減少だけではなく、ポジティブな効果をもたらしてくれます。

歯磨きダイエットを行ううえでの注意点

そんな歯磨きダイエットですが、実行するにあたっては、いくつか注意点もあります。

まず、長時間にわたって歯を磨き続けると、エナメル質が削られてしまったり、治療を受けている歯が傷む原因になります。
そして、歯ブラシで何度も擦られてしまうと、歯に隣接する歯茎が傷つく可能性もあります。歯がしみる原因にもなるので注意しましょう。

時間に加えて、歯磨きを行う際の力加減にも気を配る必要があります。
ゴシゴシと乱暴に磨いてしまうと、同様に歯のエナメル質が剥がれたり、歯茎を傷つける可能性があります。
あまり長い時間をかけるのが好ましくないのは先述の通りです。

口の中を綺麗に磨くには10分程度磨く必要があると言われているので、指先に力を入れすぎないように、弱い力を意識して磨くようにしましょう。

また、ダイエットに効果的な面があるとはいえ、1日における歯磨きの回数が必要以上に多くなってしまうと、歯のエナメル質や歯茎に悪影響が及ぶ可能性は高まります。
歯磨きの回数を増やす場合は、1回ごとの時間を短くしたり、マウスウォッシュや歯磨きガムといった方法で代用、あるいは併用しながら行うのがベターです。

もう一つ気を付けるべきなのが、歯磨き粉に使われていることがある研磨剤です。
研磨剤が多く含まれている歯磨き粉を頻繁に使用していると、歯の表面を傷つけてしまうリスクが生じます。

歯磨きの回数が増加しがちな歯磨きダイエットを行う際には、研磨剤が少ない歯磨き粉を用いたほうが安全です。

間食が多い人は特に効果的

歯磨き 間食

これまで述べてきたように、歯磨きダイエットという考え方は、間食や必要以上の飲食を減らすことに主眼を置いています。

よって、普段からあまり間食を取らない人にとっては、そもそも抑制される食事量自体が少なくなるため、ダイエット効果としてはやや薄くなってしまいます。

しかし、間食を多く取りがちな人や、口内が不衛生かもしれないと感じている人にとっては、歯磨きを増やすというアプローチは、さまざまな面でプラスの要素をもたらしてくれる可能性があるでしょう。

「ちょっとお腹が空いたな」と感じたら、安易にものを食べるのではなく、歯を磨くという選択肢を採ってみるのも、ご自身の健康を占ううえでは、効果的な考え方になるかもしれませんね。