1. 口の中をやけどしたときの対処方法は?

温度感がわからないまま熱い食べ物や飲み物を口に入れ、やけどしてしまった場合はどう対処するのが良いのでしょうか。

まず、お口の中の熱い感覚を取り除くことが先決です。水道水などでお口の中をすすぎ洗いしましょう。
お口の中をすすいだら、今度は口内を冷やします。冷たい水を口に含むか、氷を口に入れてゆっくり溶かします。氷は冷やしてある状態のまま口に入れると、頬の内側などの粘膜にへばりついてしまうので、水で軽く濡らしてから口に入れるようにしてください。
お口の中を冷やしてみても痛みが引かない場合は、市販の鎮痛剤を飲む、または軟膏を塗るなどしてみます。より効果が得られるのは、患部に直接働きかける塗り薬となるでしょう。

応急処置の後は、より早くやけどから回復するためのケアをしていきます。
お口に優しくおすすめなのは、甘いものを舐めることです。ハチミツや砂糖を舐めると、鎮痛作用のあるホルモン「エンドルフィン」が分泌されます。エンドルフィンの働きにより、痛みが緩和されていきます。
ハチミツには殺菌作用もあるため、患部にも作用して炎症を抑える効果が期待できます。
このほか、皮膚の再生を促進させる栄養素として、豚肉や納豆、かつおやまぐろなどに含まれるビタミンB群、肉や魚、大豆や卵などに含まれるタンパク質などを摂取するのも良いでしょう。
一方、唐辛子やわさび、梅干しといった辛いものや酸っぱいものはやけどの回復を遅らせる可能性があるので、こうした刺激物は控えることをおすすめします。また、せんべいやスナック菓子などの固い食べ物も噛み砕いた破片で患部を傷つけるおそれがあります。やけどの違和感や痛みが残っているうちは、なるべく冷たいものや柔らかいものを摂取するようにしましょう。

こうした対処をしても痛みが引かない場合や、明らかに重度のやけどと思われる場合は、歯科医院や皮膚科、口腔外科などを受診されることをおすすめします。

2. やけど以外に口の中に水ぶくれができる原因

口の中にできる水ぶくれには、やけど以外を原因とするものもあります。

・ウイルス感染

ヘルペス性口内炎や手足口病などによる水ぶくれです。
ヘルペス性口内炎は強い痛みがあり、赤く腫れるという特徴があります。ウイルスの潜伏期間を経て高熱が出ると、小さな水ぶくれが複数できます。この水ぶくれが破れると、腫瘍ができます。乳幼児がかかりやすいほか、大人も体調不良などのストレスによってかかることがあります。
手足口病は、手のひらや口の中、足の裏などに赤く水ぶくれのような発疹が出ます。口の中にできた水ぶくれが潰れてしまうと口内炎がひどくなり、痛みを伴うようになります。感染力が強く、乳幼児の間で流行することがあります。
他に、喉に小さな水疱ができるヘルパンギーナがあります。どちらどの疾患の症状も、基本的には病院での治療が必要となります。



・歯根膿瘍(しこんのうよう)

虫歯や歯周病などが進行して重症化すると、根の先に膿がたまることがあります。すると、歯肉に水ぶくれのようなもの(瘻孔・フィステル)のようなものが見られることがあります。白血球や感染菌の残骸、破壊された組織などが集まってできた膿がたまっており、歯科医院で取り除く必要があります。
このような状態になるまで虫歯や歯周病を放置したままにしないよう、普段から定期的に検診を受けることをおすすめします。

・自己免疫性水疱症

自己免疫で水疱ができてしまう疾患で、免疫異常で生まれるものと考えられています。
自己免疫性水疱症の代表的なものとしては、「尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)」と「水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんぽうそう)」があります。
尋常性天疱瘡は、表皮の細胞同士を結んでいる「デスモグレイン」という物質に自己対抗が生まれ、表皮の結合を破壊します。そのために皮膚の表面がバラバラになり、水疱ができるというメカニズムになっています。このタイプの水疱は痛みが伴うため、口の中にできると食事などがとりづらくなります。
水疱性類天疱瘡は、表皮の下で形成されている真皮を結合している物質「BP180」「BP230」に対する自己対抗で生まれる水疱です。皮膚の深いところに水疱ができるので、尋常性天疱瘡より破れにくく、かゆみを伴うという特徴があります。尋常性天疱瘡に比べて高齢の方に多い傾向があります。

3. 口の中のやけどはどこで診てもらえる?

お口の中を専門とする歯科医院や口腔外科、または皮膚の症状を専門とする皮膚科などで診察を受けるとよいでしょう。
水ぶくれではじめから口腔外科で診てもらうことは少ないと思いますが、歯科医院で診察した際に検査や治療のために口腔外科を紹介されることもあります。
痛みが強い、発熱を伴うなどの症状がある場合は無理にして自己対策せず、かかりつけ医院に相談するようにしてください。