正しい情報を伝え、地域に根ざした治療を提供する

加部晶也院長先生

編集部:医院のコンセプトをお聞かせください。

加部先生:歯を長く残すためには歯周病ってリスクが大きいのですが、この町田市玉川学園周辺には歯周病専門医がいなく、歯周病専門医の資格を持つ僕の技術と地域のニーズがマッチしている、地域貢献できると思ってこの地で開業しました。

歯科治療を通して、患者さんの幸せな人生をアシストする。健康で健やかな生活・人生を送ることを歯科治療を通してサポートしていきたいというのが私と医院のコンセプトです。

治療をしないといけない人は当然しっかり治療します。けれど治療しなくていい状態なのが一番です。多くの患者さんは歯科治療や予防のことを知らないので、正しい情報を伝えながら正しい治療を目指しています。その人の状態に当てはまらない一般的な情報を受け取っている方が多いので、それぞれに合った正しい情報をお伝えしています。

歯科はただ治療をする場所ではなく、定期的なメインテナンスによって虫歯や歯周病の予防、そしてお口の健康を維持するために10年、20年、30年と長く関わっていくべき場所だと思っていますし患者さんにも、そうお伝えしています。

虫歯・歯周病予防の取り組み

虫歯や歯周病予防の取り組みについてお話しする加部先生

編集部:虫歯や歯周病を予防するためにどんな取り組みをされていますか?

加部先生:当院では、簡易的な検査キットを用いて唾液を採取し、口腔内の虫歯菌の活性度や酸性度、唾液の緩衝能(かんしょうのう)、あとは歯肉の腫れと出血傾向、アンモニアなど口腔内のばい菌の数の多さといった6項目が5分でわかる検査が可能です。

その結果をもとに、患者さんに虫歯や歯周病のリスクはあるのかを伝えるのに加え、口腔状態に合わせた指導を行います。
指導にはブラッシングも含まれますが、単に磨き方の指導をするのではなく、歯ブラシ自体や歯磨き粉の選択方法、ホームケアする際のリスクは何かまで検査結果と共にお伝えしています。

唾液検査の結果をもとに患者さんそれぞれの予防プランを

加部先生:唾液検査は1回だけではなく、治療が終わったら再度検査を行います。半年・1年に1回と検査を継続していくことで、口腔内のリスクの変化を観察し、「このリスクが高まっているので、今回はここを注意しましょう」など、その時点の情報の共有と、ホームケアの指導を行っています。

歯ブラシや歯磨き粉なども患者さんそれぞれに合ったものを使用してもらうよう指導も行いますが、例えば、歯周病のリスクが高い人には歯周病のばい菌を殺す効果が高いものを選ぶとか、初期虫歯が多い方には、歯の表面を修復する効果が高いものをお勧めするといった感じです。

虫歯のリスクが高かったらフッ素だけじゃなくて歯の表面を修復する成分が入っているものを選択するようにしています。
歯ブラシが苦手だったらマウスウォッシュを提案してみたり、歯間ブラシのサイズを選ぶなど、歯科衛生士が中心となり提案しています。

治療から予防への変化を感じたターニングポイント

ターニングポイントを回想する加部先生

編集部:虫歯治療から虫歯予防への変化を感じたターニングポイントはありますか?

加部先生:患者さん自身から「予防」というワードが出ることが増えました。
痛くなってから来るという方は、以前より減っている気がします。
歯医者は、口腔内の健康を維持するために通うところだと思う人が増えてきている気がしますね。

歯医者になって15,6年経ちますが、なりたての頃はなかったことです。5年ほど前からより実感するようになりました。

歯周病治療や予防が全身の健康維持につながる

口の中をチェックする加部先生

編集部:歯周病と全身の健康の関係性について、先生はどのようなとらえ方をされていますか?

加部先生:歯周病は糖尿病だけではなく、心筋梗塞・脳梗塞・肺炎・アルツハイマー・早産などの他に、最近出た論文では肥満も関係があるといわれはじめました。

歯周病になぜ罹ってしまうのかというと、腸内細菌の影響、そして腸内細菌の環境が悪くなると肥満になるともいわれています。

歯周病が進行してしまってからでは遅いんです。進行を食い止める努力は患者さんと一緒にしていきますが、溶けてしまった歯槽骨が完全に元に戻ることはありません。

歯周病になる前の若いうち、30代くらいから何が大事なのかを正しく知ること。
一般の方は知る機会が限られていますので、予防に関して、未病に対して歯科ができることは、口腔内の影響って大きいんだよっていうのを正しく伝えるということが重要ではないでしょうか。

まず予防の重要性を伝えて、歯周病が全身に及ぼす影響を知ってもらい、その人の習慣とか考え方を変えるきっかけになることが大事な部分かなと思っています。

患者さんはあまり気が付いてないけど、結果的に歯周病を予防することが未病、口腔内から全体的、全身的な健康にも結果的に繋がっている。それが20年後、30年後と繋がって行けばいいなと思います。

歯を失わないためのカギは予防

町田メアリー歯科

編集部:患者さんへのメッセージをお願いいたします。

加部先生:不具合の早期発見・早期治療を繰り返していれば大丈夫って思ってる方もいらっしゃるんですけど、歯も歯を支えてる骨も元には戻らないんです。
だから、いかに歯を失わないか、治療しないかが大事なので、本当に予防って大事なんです。

患者さん自身のケアだけでは効率が悪いし、間違っているケアをしてしまう可能性もあります。まずは信頼できる歯科医院を見つけて、そして歯科医院との関り方を治療してお終いではなく、口腔内、そして全身の健康を長く維持していくた めにも、定期的に関わっていく役割を歯科が担うことが理想です。

定期的な付き合い方ができると、歯医者さんが治療だけではなく、口腔内から健康を維持するために通うところになります。

そういった過ごし方、付き合い方ができる患者さんと歯医者さんが増えればいいかなと思います。

【ドクター情報】

町田メアリー歯科 院長

加部 晶也

・歯科医師
・日本歯周病学会専門医
・日本顎関節学会会員
・日本顎咬合学会会員
・日本臨床歯科補綴学会会員