●コーヒーの基本知識

コーヒー

主に赤道付近の地域でよく収穫される「コーヒー」は、コーヒーの木の果実の果肉を落として種だけを乾燥させたもので、生のコーヒー豆は実はやや薄緑色なんです。

私たちが目にする機会が多いコーヒー豆は、生のコーヒー豆を「焙煎」したもので、焙煎度合いによって黒っぽいものから、うす茶色っぽいものまで色合いも風味も幅広いのが特徴です。

~焙煎度合いって?~

焙煎の度合いは「浅煎り」「深煎り」など火入れ具合によって表現されます。基本的に浅煎りは酸味が強く苦みが弱く、深入りは酸味が少なく苦みが強い味わいになります。


●コーヒーの苦み成分に注目!

エスプレッソ

このコーヒーのおいしさのもとになる「苦み」「酸味」などのもとになっているのが、ポリフェノールの一種の「クロロゲン酸」という成分です。クロロゲン酸は、細胞老化を防ぐ抗酸化作用が高く、エイジングケアをサポートしてくれる働きが期待されています。

コーヒー豆の種類によってその含有量に多少の違いはありますが、基本的にどんなコーヒー豆にも含まれている成分です。


●焙煎度合いによる抗酸化力の変化は?

先ほどご紹介したように、コーヒーは焙煎度合いによって味わいが変化するものですが、焙煎度合いによるコーヒーポリフェノール類の抗酸化能力には大きな変化はないとの研究結果があります。なので様々なシーンで気軽にコーヒーを楽しみたいですね!

※参考論文「コーヒー豆中のクロロゲン酸類と総ポリフェノールの分析」ja (jst.go.jp)


●コーヒーポリフェノールの嬉しい働き3つ


【1】美肌作りをサポート!

クロロゲン酸(コーヒーポリフェノール)の高い抗酸化力により、肌細胞の老化のもとになる活性酸素の働きを抑えエイジングケアをサポートします。紫外線ダメージやマスク荒れなどからお肌を守り、強くて美しい美肌へと導きます。

【2】血管のエイジングケアをサポート

高い抗酸化力はお肌だけではなく、目に見えない血管細胞のエイジングケアもサポートします。生活習慣病予防や血色の良いお肌作りなど、強くて若々しい血管維持もサポートしてくれます。

【3】抗菌・消臭作用で健やかな体作りをサポート!

コーヒーポリフェノールの働きとして、抗菌作用も期待されています。これからの季節は、食中毒など、食品の腐敗によるリスクも高まります。コーヒーをドリンクやゼリーなどのおやつ類で楽しむことはもちろん、コーヒーの出がらしを茶袋や布袋などに入れて靴箱に置いておくと消臭・抗菌作用も期待できます。是非試してみて下さいね!


●気をつけたい「カフェイン」の摂取タイミング

カフェイン

アルカロイドの一種「カフェイン」は、覚醒作用・疲労回復効果が期待されている成分で、集中力を高めたい時にはおすすめですが、摂りすぎはNGとされています。

【1】就寝前はNG

カフェインは神経興奮物質でもあるため、就寝前に摂ると寝つきが悪くなってしまうのでNGです。

【2】頭痛時はNG

カフェインには血管収縮作用もあるので、PMS(月経前症候群)や疲労などによる頭痛時も、症状をひどくしてしまう可能性があるためおすすめできません。

【3】胃痛時はNG

カフェインは胃へ刺激を与えるため、胃痛時や食欲不振時もNGです。

このように、カフェインにはメリットもありますが、摂りすぎると様々な不快症状を引き起こすリスクもあるのでカフェインレスコーヒー(デカフェ)を取り入れるなど、摂取量や摂取時間、種類などに工夫しながらコーヒーを楽しみましょう!


●暮らしを楽しむコーヒーの楽しみ方アイデア3つ

美味しいコーヒー

季節(気温)や合わせる焼き菓子やチョコレートなど、その時々の気分や嗜好に合わせて焙煎度合いの違うコーヒーを味わうと、とても楽しいもの。毎日の暮らしがちょっと豊かになりますよ。

【1】季節・気温によって分ける

筆者は、気温の高い初夏~夏には、やや酸味が強めで浅煎りのものを、気温の低い秋~冬には、苦みもコクもしっかり楽しめる深煎りのコーヒーをブラックやホットカフェラテで楽しむのがお気に入りです!

【2】合わせる焼き菓子類で選ぶ

また、酸味の強いチーズケーキやムースなどの洋菓子と合わせる時には浅煎りを、チョコレートケーキやメープルシロップたっぷりのホットケーキなどと合わせるときにはやや深煎りを……という風にお気に入りのコーヒー豆を冷蔵庫にストックして、使い分けています。

【3】スパイスで変化球

シナモンやジンジャーなどお好みのスパイスパウダーを少量加えて淹れるのもおすすめですよ!市販のドリップパックで手軽にカスタマイズコーヒーを味わえます。


●コーヒー豆の保存法

コーヒー豆保存

コーヒー豆は光や湿気に弱いので、購入後開封までは冷蔵庫か冷凍庫で保存を。開封後は密封できるキャニスターなどに入れて冷暗所で保管するか、使う分だけを冷凍庫から取り出すのがベターです。肉や魚などの食材と同じで、コーヒー豆も冷凍と解凍を繰り返すのはNG!

いかがでしたか?コーヒーというとカフェインばかりに気を取られがちですが、肌や体への美容効果が嬉しい成分も豊富なことが分かりました。摂取量やタイミングに気をつけつつ、コーヒーのある暮らしを楽しみたいですね!

※注意※

妊娠中の方のカフェイン摂取は胎児への影響があるためNGとされています。必ずカフェインレスコーヒーを選びましょう。