歯周病独特の口臭
起床後の口内の乾燥やストレスなどを原因とする一般的な口臭であれば、水を含んだり緊張が和らいだ後に口の中が湿潤状態になることで容易に改善できます。
一方、歯周病による口臭は歯周病を改善しなければ、口臭の改善が難しいです。
歯周病による口臭は、多量のタンパク質が歯周病原細菌に分解されることで、硫化化合物を産生し、玉ねぎが腐ったような強い臭いを発します。
また、歯周病が進行すると歯肉からの出血に膿も交じるようになるので、さらに臭いがひどくなります。
歯周病原因菌は歯垢(プラーク)、特に歯と歯茎の間の歯周ポケットの中に沢山存在しているため、歯ブラシの毛先が届きにくく、ブラッシングによるセルフケアが難しいのです。
歯医者さんでプロによる歯垢除去がポイントになります。
あなたの口臭は歯周病が原因?簡単チェック!
ご自身の口臭が強いと感じるのなら、もしかしたら歯周病によるものかもしれません。
歯周病は初期段階では自覚症状が少ない病気ですが、まずはセルフチェックで歯周病の可能性を探りましょう。
・しばらく歯医者さんで歯石除去をしていない ・朝起きると口の中がネバネバしている ・舌表面に舌苔(ぜったい)がある(舌に白または黄色い汚れが付着している) ・フロスや歯間ブラシで歯をケアしていない ・歯肉から出血がある、または歯肉がブヨブヨしてハリがない ・歯がグラグラと動揺する ・ストレスがかかったときに歯肉が腫れやすい ・舌で歯を触ると表面がザラついている ・歯肉が下がって歯が長くなっているように見える ・歯肉の色が赤い、または黒ずんでいるいかがだったでしょうか?
この項目にひとつでも当てはまった方は、歯周病にかかっている恐れがあります。
歯医者さんに口臭が気になることもあわせて相談し、歯周病の検査を受けると良いでしょう。
歯周病はサイレントディジーズ(自覚症状もなく進行する病気)といわれる病気です。
歯科医院での早期発見・早期治療が非常に大切ですので、定期的に歯医者さんで診てもらうようにしましょう。
歯周病治療とセルフケアで口臭を改善しよう
歯周病が原因となる口臭を改善するには、歯周病そのものの治療が不可欠です。
上で紹介したチェック項目に該当し歯周病が疑われる場合は、歯医者さんに相談しましょう。
歯周病の原因になる歯垢が付着しやすい歯石は、歯に固着するので歯ブラシでは除去できません。
歯医者さんで歯垢や歯石をきれいに取り除いてもらうことで、口臭が軽減される可能性があります。
治療後もきれいな息が続くよう、歯科医院に定期的に通院することに加えて、ご自身でしっかり歯磨きをして歯垢や歯石が付着しないようにしましょう。
舌苔が多い場合には、舌ブラシなどのツールで優しくケアするのも良いです。
また、歯医者さんでもあなたに合ったセルフケアの方法を指導してくれます。
口臭のお悩みを解消して、普段のコミュニケーションをより楽しいものにしてみてくださいね。