歯ブラシの菌の数はトイレ以上!?
歯ブラシについている菌の数とトイレの菌の数を知っていますか?トイレはとても汚いと言われていますが、学校のトイレの便器の菌は約33万個。
それに対し、40代の男性が7日間使用した歯ブラシに付着した菌は何と約4000万個と言われているんです。
もちろん便器と歯ブラシに付いている菌の種類は異なりますが、どちらもきれいな菌ではありません。
ヒトの口の中は「口腔内常在菌」と呼ばれる様々な菌がいるため、歯ブラシの菌に極端に神経質になる必要はありませんが、菌がたくさんついた歯ブラシを使うのは避けたいですよね。
雑菌が繁殖すると臭くなる
夜寝る前に歯を磨いたとして、朝起きて歯を磨くまで8時間近く歯ブラシで菌が繁殖していると思うと…想像しても気分がいいものではありません。
また、歯ブラシの管理の方法が誤っていると、使う時に歯ブラシが臭くなっていることも。
臭い歯ブラシは菌が繁殖している証拠。
歯ブラシで汚れを取っているんだから汚いのは当たり前、ではなく、きちんと管理と除菌をすることが大切なんです。
お口の中に汚い歯ブラシを入れないためにも、歯ブラシの正しい管理方法を見ていきましょう!
まずはやってしまいがちなNGな除菌方法をご紹介します。
やってしまっている方は今日からやめて、正しい管理方法に変えていきましょう!
やっちゃダメ!間違った歯ブラシの除菌方法
歯ブラシの交換は1ヵ月に1度が目安。
なるべくきれいにしようと、次のような除菌方法を試していませんか?
以下の除菌方法をやってしまっている場合は今日からやめましょう!
漂白剤に浸ける
漂白剤を使って歯ブラシを消毒すること自体は可能です。
ですが、台所用の漂白剤を使って歯ブラシを消毒するのはなかなか難しいこと。
台所用漂白剤の濃度はかなり高く、歯ブラシの毛先が劣化して歯垢(プラーク)の除去効果も下がります。
また、漂白剤が歯ブラシに残ったままになると、お口の中が炎症を起こしたり、全身の健康被害に繋がることも考えられます。
歯ブラシの付け根などに漂白剤の成分が残りやすく、基本的に、歯ブラシの消毒に漂白剤を使うことはおすすめできません。
熱湯消毒
熱湯につける消毒はよく耳にしますが、歯ブラシには使えません。
歯ブラシの多くは耐熱温度が80度未満で、熱湯につけると変形してしまうことがあります。
また、持ち手などに目で見える変形は起こらなくても、ブラシの先が変形してしまって清掃効果が得られなくなることがあるようです。
アルコールの使用
消毒用アルコールは、時間の経過とともに消毒の効果が落ちていきます。
また、歯ブラシに付いている菌やウイルスはアルコールでは消毒できないタイプも多いんだとか。
手や指先の消毒には優れた効果を発揮するアルコールですが、歯ブラシの除菌に関しては、適したものとは言えません。
入れ歯洗浄剤の使用
入れ歯の洗浄剤はあくまでも入れ歯の洗浄のために作られているものです。
歯ブラシも入れ歯も同じお口の中に入れるものに思えますが、材質や形状は全く違うもの。
入れ歯の洗浄剤で歯ブラシをきれいに除菌するのは難しいでしょう。
歯ブラシの正しい管理方法とは?
では、歯ブラシに菌が繁殖しないようにするためにはどのように管理したらいいのでしょうか?
使用後はよく水で洗い流す
基本的なことですが、歯磨きをした後の歯ブラシを水洗いするのが重要。
水で軽く流して終わりにするのではなく、指でブラシの部分を軽く動かし、歯ブラシの根元に残りがちな汚れや食べかすを取り除きましょう。
歯磨き粉を使っている場合は、歯磨き粉がブラシの根元に固まりやすいので特によく流してくださいね。
歯ブラシに水道の水を当てるだけではきれいにならないので、指を使ってしっかりとブラシを清掃しましょう。
しっかり乾燥させる
よく水洗いしたあとは、しっかり乾燥させてください。
風通しの良いところで自然乾燥でも構いませんが、より早く乾かすために使い捨てのキッチンペーパーなどで水気を軽く拭き取るのも効果的。
よくある洗面台の戸棚の中や、ブラシ部分を下にしてコップに立てるなど、水気が残りやすい置き方もNGです。
歯ブラシキャップも毛先の乾燥を邪魔してしまいますので、乾燥し終わるまで使わないようにしましょう。
週1回~月1回は歯ブラシを交換する
歯ブラシは使うごとに細菌が蓄積していくため、どれだけ管理に気を使っても完全に除菌することは不可能です。
最低でも1ヵ月に1回は歯ブラシを新しいものに交換しましょう(電動歯ブラシのブラシはこの限りではありません)。
1ヵ月を超えて使い続けると、ブラシの毛先が摩耗して清掃効果も落ちてしまいます。
また、管理に自信がない場合は週に1回程度交換してしまっても良いかもしれません。
1本ずつ保管する
家族のものなど、歯ブラシを同じコップに立てて保管するなどしているとブラシ同士が当たり、それぞれの歯ブラシの菌が接触し繁殖してしまいます。
歯ブラシを保管するときは1本ずつ分けて、他の人の歯ブラシにぶつからないようにして保管してください。
歯ブラシの除菌グッズは?効果はある?
歯ブラシ除菌器(紫外線除菌器)
近年販売が増えている紫外線除菌器。
歯ブラシスタンドと同じ感覚で使用が可能な「据え置き型」と、旅行中や職場でも除菌が可能となる「携帯用」の2つが多いようです。
細菌を100%減らすことはできませんが、ある程度の除菌が期待できます。
光が当たらない部分は除菌されないため、毛が密集しているブラシ部分や根元部分は菌が残りがちなので注意してくださいね。
歯ブラシ洗浄剤
歯ブラシ専用の洗浄剤を用いるのも、除菌のためには効果的です。
一定時間歯ブラシを浸けたままにする必要があるのがデメリットですが、こちらも手軽に利用でき、一定以上の効果も見込めます。
重曹
重曹を用いた除菌法は、コップに水100mlと小さじ1杯の重曹を入れてかき混ぜ、歯ブラシを浸けます。
計量の必要があるために他の方法に比べるとやや手間がかかりますが、重曹は費用も安くほかのお掃除などにも利用できるため、コストパフォーマンスが良いですね。
歯ブラシを除菌するメリット
歯ブラシを除菌することで得られるメリットとしては、以下のようなものがあります。
歯周病の予防
歯ブラシの除菌によって口の中に入る菌を大きく減らすことができるだけでなく、歯磨きの効果を上げることにもつながります。
虫歯予防
歯磨きの大きな目的は虫歯の予防ですが、除菌された歯ブラシで磨くことは虫歯の予防策として有効なものです。
歯ブラシの臭いの改善
歯ブラシに付着した雑菌は歯ブラシが臭くなる原因です。
除菌によって雑菌を減らすことができれば、歯ブラシが発する異臭を軽減することもできます。
口臭の改善
歯ブラシが臭いを発する原因は雑菌であるため、歯ブラシに雑菌が付着した状態で歯磨きをすると、必然的にお口の中にも雑菌が移り、口臭につながってしまいます。
何をしても口臭が治らなかった方は、歯ブラシの保管方法を見直してみましょう。
まとめ
歯ブラシは清潔で清掃効果が落ちていないものを使うことで、より効果を発揮することができます。
せっかく歯磨きをしているのに、かえってお口の中に菌を大量に運んでいてはもったいないですよね。
自分自身のお口の健康のために、歯ブラシの保管方法や除菌方法を見直してみましょう!