子供の歯の発育は大切

子供の歯が虫歯になるとその後生えてくる大人の歯も虫歯になりやすかったり歯並びが悪くなったり等、今後のお口の中の状態にも悪影響を及ぼしかねません。
みるみる移り変わる子供の歯の発育と、その段階に応じた適切なケアをしてあげることが大切です✩

子供の歯はお腹の中で既に作られている

歯 妊娠中

子供の歯の発育は、実はお母さんのお腹の中にいる頃からすでに準備が進められています。
母体にとっても栄養価の高い食品を摂取することがお子様の歯の発育にとっても大切になってくると言えます。
タンパク質は歯の形成に欠かせませんが、カルシウム、タンパク質、ビタミン、ミネラル等をバランスよく摂ることが大切です✩

さらにテトラサイクリン系の薬剤を服用すると、今後生えてくるお子様の歯に縞模様ができるテトラサイクリン歯になる心配があります。
妊娠の予定がある、既に発覚している場合は主治医に必ず伝えましょう。

子供の歯が生えるのはいつ?

6〜7ヶ月ごろ   初めての歯(下の前歯)が生える

8〜9ヶ月ごろ   上の前歯が生える

1歳半ごろ   初めての奥歯が生える

2歳をすぎたら   一番奥の歯も生え始める

3歳ごろ   20本の乳歯がすべて生えそろう

6歳ごろ   下前歯が永久歯に生え変わる、第一大臼歯が生える

7歳ごろ   上前歯が永久歯に生え変わる

8〜9歳ごろ   犬歯や奥歯が生え変わる

10〜12歳ごろ   上下奥歯が生え変わる、第二大臼歯が生える

17〜21歳ごろ   親知らず(第三大臼歯)が生える

乳歯の生え代わりについて、詳しくは子供のお口の特徴とは? 乳歯の生える時期・生え変わり・注意するポイントも参考にしてみてくださいね!

※上記は目安ですが、半年以上過ぎても永久歯に生え変わらない場合は先天的に永久歯が存在しない先天性欠損の場合もあります。
また現代人は昔に比べて顎が小さく親知らずが生えてこない可能性もあります。

目安の時期を過ぎても生えてこない歯があったり気になることがあれば歯科医院を受診してみましょう。

レントゲン写真を撮影することで今後生えてくる予定の永久歯があるのか、親知らずの埋まり方等も診てもらえますよ。

発育に合わせたケアが知りたい!!

子供の歯 ケア

歯が生える前

お子様の歯が生える前はガーゼを指に巻いて優しく口の中を拭ってあげましょう。
乳歯が生えてきて歯磨きを始める前の準備期間です。

乳歯が生えてきたら

舌の下には唾液腺という唾液のたくさん出る場所があります。6〜7ヶ月ごろに初めて生えた下の歯の周りには常に唾液が流れているので唾液の力により比較的虫歯になりにくいと言われています。
お子様がお口を触らせてくれなくても焦らずに、ゆっくりとひざに寝かせて遊びながらお口周りに触れたりして触られることに慣れさせていきましょう。
慣れてきたら歯の表面をガーゼで拭うようにしてみてください。

一方、8〜9ヶ月ごろに生え始める上の前歯は哺乳の際に触れる場所なので汚れがつきやすいです。
上の前歯が生えたらブラッシングを開始しましょう。
ベビー用トレーニング歯ブラシをおもちゃ代わりに与えて噛んで遊ばせたあと、仕上げ磨きをしましょう。
お子様だけでなく、親子で歯磨きに慣れていきましょう♪

1歳半ごろになると手が器用になるので本人みがきも様になってくる時期ですが、まだまだ上手には当てられません。
本人みがきのあとの仕上げ磨きで前歯の裏側や歯と歯の間、奥歯の噛み合わせの溝の汚れを取ってあげましょう。

2歳を過ぎてうがいができるようになれば歯科医院でフッ素塗布を受けることができます。
市販のフッ素入り歯磨き粉の継続使用と歯科医院での高濃度のフッ素塗布の双方のアプローチで虫歯になりにくい歯を目指しましょう!

活発になる時期ですが、遊びながら、歩きながらの歯磨きは歯ブラシでのどをついたりする危険性があるので注意しましょう。

フッ素が入ったおすすめの子供用歯磨き粉も紹介はこちらから!
永久歯の生え始め、6歳からの強い味方! 楽しみながら使える子供用フッ素入り歯磨き粉

そして、3歳ごろには乳歯列が完成します。
本人磨きも上手になりますが、歯の裏側や奥歯の歯の間はまだまだ磨き残しが生まれやすいです。
仕上げ磨きで重点的にケアしてあげてください。

乳幼児期 歯

乳歯と永久歯が混じってきたら

6歳ごろになると下の前歯が抜け、永久歯へと生え変わります。また奥歯の大人の歯(第一大臼歯)が生えてきます。

7歳ごろには上の前歯も同様に永久歯へと生え変わります。

その後、8~9歳になると前歯から奥歯にかけて順番に生え変わっていき、10~12歳ごろには上下の奥歯も生え変わります。
そのタイミングで、もう1本の大臼歯である「第二大臼歯」も生え、全ての歯が永久歯となります。

永久歯の生え始めはまだ歯が柔らかく虫歯になりやすいです。
新しく生えてきた永久歯の噛み合わせの溝には特に汚れ(プラーク)が残りやすいので重点的に磨きましょう。

永久歯になったら

全て永久歯になった頃、中高生になると思春期性ホルモンの影響で歯ぐきが腫れやすくなります。
虫歯のリスクだけでなく歯肉炎のリスクも上がる時期ですので歯と歯ぐきの境目をしっかりと磨きましょう。
何かをしながらのながら磨きでは歯ブラシがしっかりと当たっていないことがよくあります。

歯科医師や歯科衛生士も鏡をみながら歯を磨くことが多いです。
歯ブラシがしっかり当たっているか鏡で都度確認しながら丁寧にケアしましょう。

親知らずがある場合

親知らずは一番奥にある歯なのでブラシが当たりにくくプラーク(細菌の塊)が増殖し虫歯や智歯周囲炎(親知らず周りの歯ぐきの炎症)になりやすいです。

ヘッドの小さめの歯ブラシ を使用し噛み合わせの面や歯と歯ぐきの境目をしっかり磨くようにしましょう。

また現代人は顎が小さくなってきており親知らずがまっすぐ生えてこず、歯ぐきに半分埋まっていたり完全に埋まったままのこともあります。
17〜21歳ごろに生えてくる親知らず ですが、目安の時期を過ぎても生えてこない場合は歯ぐきの下に埋まっていたりそもそも存在していない可能性があります。
歯科医院でレントゲン写真を撮影し状態を診てもらいましょう。

子供の歯の発育のために定期検診がおすすめ

子供 定期検診

子供の歯の時点で虫歯ができると今後の永久歯にも影響を及ぼしかねません。
永久歯は一生モノ の歯なので子供の頃から適切なケアをしておくことが大切です。

発育には個人差がありますが、定期的に歯科医院で診てもらっておくことで虫歯や歯肉炎の発症を未然に防ぐこともできます。
痛いときだけ歯科医院を受診したお子様は歯医者嫌いになることが多いです。

痛くつらい思いをする前に子供の頃から定期検診を受ける習慣をつけておきましょう✩

まとめ

お口以外にも気をつけることが沢山あり大変な子育て時期ですが、子供の歯を守ることも大事なことです。
お子様の歯が将来ほとんどなくなり噛めない、見た目が良くない、全身疾患を引き起こす… なんて事態は想像もしたくないことだと思います。

お子様の明るい将来像を描いて親子共に楽しくケアをしていきましょう✩