ペインクリニックとは

ペインクリニックとは「痛みを治療する専門のクリニック」です。

病気の治療をしていても治まらない痛みや、原因がわからないけれど続く痛みを痛みの専門家が診断・治療します。

長期間にわたって続く関節の痛みやしびれ、癌による痛みや辛さを緩和するのもペインクリニックの役割です。

どの病院に行っても、何の検査をしてもわからない原因不明の痛みにもペインクリニックは対応しています。

顔面神経麻庫、帯状庖疹、三叉神経痛、頭痛、肩こり、五十肩、膝痛、腰痛、坐骨神経痛などさまざまな痛みが出る疾患の治療を行っていますよ。

ペインクリニックでは通常の疾患の治療と並行して、痛みを取り除くことに特化した治療が行われます。
内服薬の使用、注射、ブロック療法、理学療法などが主な治療法で、治療のほとんどは公的医療保険の適用対象です。

原因不明の痛みは存在する

原因がわからない痛みは不安になりますよね。
ですが、痛みの原因がわからないことは往々にしてあるのです。

痛みは、明らかに外傷がある、疾患の症状として出るほかに、ストレスや精神的不安により出ることがあります。

ストレスや精神的不安は原因がわからない痛みの代表例です。
また、痛みを感じる神経がなんらかの理由で誤作動を起こし、痛みを感じ続けてしまうこともあるようです。

ペインクリニックでは、そうした痛みについても対応しています。

ペインクリニックで行われる主な治療

ペインクリニックでは、「神経ブロック」や「筋膜ハイドロリリース注射」と言った治療法が用いられます。

神経ブロックは、神経の近くに、局所麻酔薬などの薬液を注入する方法。
痛みで過敏になっている神経を落ち着けることで、筋肉の緊張・痺れを和らげる効果が期待できます。

さらに、炎症を抑制する薬を同時に注入することも可能です。
内服・リハビリ運動療法と手術両方の中間に位置付けられる神経ブロックは、施術できる頻度に週に1回程度と制限がありますが、即効性の痛みの解消が期待できます。

筋膜ハイドロリリースは、筋肉や筋膜・関節などに生理食塩水を注入します。
癒着してしまった組織や筋膜を剥離し、うるおいを与えることで動きをよくして痛みの改善を図る方法です。

神経ブロックと異なり、施術回数に制限がありません。
ですが、筋膜ハイドロリリースは公的医療保険が適用されない自費診療の治療なので、対費用効果を検討して続けるかどうかを判断します。
生理食塩水は、薬液と違って大きな副作用がないのがメリットです。

また、これらの治療法はいずれも注射にて薬液などの注入を行います。
そのため、一般的に注射針を使用して起こる出血や神経損傷などがリスクとして考えられます。

ただし、医療機関も慎重に処置を行いますので、治療を受ける前にリスクの説明を受けておけば、あまり神経質にならなくても大丈夫でしょう。

ペインクリニックは何科?

ペインクリニックは「総合診療科」に分類されています。
多くのペインクリニックでは、特に科目ではなく「ペインクリニック」「ペインクリニック内科」として掲げています。

探すときは「総合診療科」及び「ペインクリニック」を掲げている医療機関を探してみてくださいね。

稀に、整形外科とペインクリニックを間違えてしまう患者さんがいるようです。

整形外科ではリハビリ療法や内服薬により痛みを緩和する治療が行われていますが、ペインクリニックとは異なります。

ペインクリニックではリハビリの他に、痛みを感じる神経に直接アプローチする治療も行われています。

まとめ

ペインクリニックは、まだまだ聞きなれない診療科目かもしれません。
聞きなれない診療科目にかかるのは抵抗があるかもしれません。

ですが、ペインクリニックは痛みの改善に特化した診療科目です。
もしも痛みに悩んでいる方にはぜひ一度受診してみてください。

ペインクリニックでは、インプラント治療後の痛みや帯状疱疹、口周りの原因不明の痛みにも対応しています。
歯科医院で解決できない痛みがある方も、検討してみてはいかがでしょうか。