知覚過敏の症状

知覚過敏 症状

知覚過敏の代表的な症状は、冷たい食べ物・飲み物で主に歯がしみることです。

熱い食べ物・飲み物がまれにしみることもあります。

その他、酸っぱい物を口にした時、冷たい空気に触れて歯がしみる方、歯磨きをしている時にしみる方など様々です。

虫歯の痛みに似ていますが、知覚過敏は瞬間的に刺すような痛みがあり、長時間痛みが続くことはありません。

歯のホワイトニングの際に使用される過酸化尿素や過酸化水素により歯がしみることもあります。

一体なぜ知覚過敏になるのかをご紹介していきます!

知覚過敏はどうしてなるの?

知覚過敏 どうして

毎日ていねいに歯磨きをしても知覚過敏になることがあります。

また、若い人から高齢者まで知覚過敏になる可能性がありますよ(高齢者は若い人に比べて可能性は低いといわれています)。

冷たいもの以外で歯の知覚過敏を引き起こす主な原因は以下の4つです。

歯磨きの力が強い

知覚過敏 歯磨き 力

お口の中をケアするために一生懸命に歯磨きをするあまり、強い力が入ってしまっていませんか?

歯の表面はエナメル質というヒトの身体の中で最も硬い組織で覆われています。
神経が通ってなく、ダイヤモンドと同じくらい硬い組織ですが、歯磨きの力が強いとエナメル質がすり減ってしまったり割れたりすることがあります。

歯ブラシを力をいれて動かしたり、強く歯に当てる、大きく動かしているとエナメル質がすり減りやすくなりますよ。

エナメル質がすり減ると、エナメル質の下の象牙質という部分が露出します。
象牙質は刺激に敏感なため、冷たい物や熱いものが当たると痛みを感じます。
いわゆる知覚過敏です。

食いしばり・歯ぎしり

知覚過敏 食いしばり

エナメル質は、食いしばりや歯ぎしりなどで強い力が加わることでもすり減る・割れてしまいます。

咬む力は非常に強く、その力に耐え切れず、目に見えないヒビが少しずつ入っていきます。

歯ぎしりの強い方の歯を見ると、歯と歯茎の境目付近のエナメル質が三角の形に欠損している「楔状欠損(WSD)」がみられることもあります。

歯磨きの力が強い場合と同様に、エナメル質の内側の象牙質が露出して、歯がしみるようになるのです。

酸蝕歯(さんしょくし)

知覚過敏 酸蝕歯

食べ物や飲み物の酸、仕事で使用している酸によって、エナメル質が溶けていくことがあります。
これを酸蝕歯といい、知覚過敏の大きな原因です。

炭酸飲料・果汁飲料・黒酢・梅干・酢漬けなど、酸性の強い食べ物・飲み物をよく摂取している方は酸蝕歯になりやすく、それが知覚過敏に繋がっているかもしれません。

また、お酒の飲みすぎや過食嘔吐などでよく嘔吐をする方は、酸蝕歯になりやすいのです。

歯茎の後退

知覚過敏 歯茎

歯のエナメル質がすり減ったり傷ついたりすること以外に、歯周病や強い歯磨き、加齢によって歯茎が下がると歯の根っこ(セメント質)が露出してきます。

セメント質はエナメル質よりも軟らかく、虫歯に弱いので、すり減りやすいです。
歯磨きなどによりセメント質がすり減ると、セメント質の下の象牙質の露出につながり、知覚過敏の原因となります。

知覚過敏の治し方が知りたい!

知覚過敏の症状の緩和ですが、歯科医院はもちろんのこと、ご自身でも対策が可能です。紹介していきます。

知覚過敏を治す薬剤を塗布する

知覚過敏 薬

歯医者さんでは、知覚過敏の症状を緩和する薬剤を塗布することができます。

銀イオンやシュウ酸カリウムが配合された薬剤を歯の表面に塗布することで歯の神経への刺激を遮断し知覚過敏の症状を抑えます。

知覚過敏が起こる部分を覆う

知覚過敏 歯茎後退

象牙質が露出している部分を覆うことで、象牙質に刺激が加わらないようにすることができます。

小さな欠けやすり減りであれば、プラスチック(歯科用レジン)によって埋めることで改善を見込むことができますよ。

大きな欠けや歯全体がすり減る・溶けてしまっている場合は、歯全体を覆うクラウンという被せ物で治療を行うこともあります。

知覚過敏の症状が詰め物や被せ物でも緩和されない場合は、歯の神経を取る治療が必要になることもあります。

知覚過敏用の歯磨き粉を使う

知覚過敏 歯磨き粉

知覚過敏用の歯磨き粉には、知覚過敏の症状を抑えるのに役立つ薬用成分(硝酸カリウムなど)が含まれています。

知覚過敏そのものを治すわけではないものの、痛みを緩和させることが期待できます。

歯磨きを見直す

知覚過敏 歯磨き

知覚過敏に悩んでいる方は、歯磨きの仕方を見直してみましょう。

強い力が加わっていませんか?
大きく歯ブラシを動かしてゴシゴシしていませんか?
歯磨きの時間が長くなってないでしょうか?

歯磨き粉は何を使っていますか?

「しっかり歯磨きをしているから大丈夫」「きれいにできていると褒められたことがあるから大丈夫」

なんて方も、一度歯磨きの仕方を見直してみましょう。

正しい歯磨きができている人は意外と少ないのです。
きれいに磨けているから正しい歯磨きとは限りません。

歯医者さんでは正しい歯磨きの仕方を教わることができますので、一度自分自身の歯磨きをチェックしてもらいましょう。

マウスピースで歯を守る

知覚過敏 マウスピース

食いしばりや歯ぎしりの癖がある場合、これ以上歯を傷つけないように、就寝中などにマウスピースを着用することがおすすめです。

歯を守りながら、知覚過敏の症状を和らげる薬剤を塗ってもらったり、ブラッシングの圧に気をつけたりするなどもあわせて行いましょう。

まとめ

知覚過敏をすぐに完治させるのは難しいですが、痛みを緩和させていくことができます。

知覚過敏で辛い思いをされている方は、一度歯医者さんで相談してみましょう。
また、歯ブラシの仕方を変えたり、知覚過敏に効果のある歯磨き粉の選択などすぐに取り入れやすい対処法もご紹介したので、ぜひ試してみてくださいね。