「エシカル」とは?コスメも地球に配慮の時代!
「エシカル」とは、英語でethicalと綴り「倫理的な」「道徳上の」という意味です。そこから波及した「エシカル消費」とは、人や社会、環境に配慮した消費のことを指します。 安さや便利さを追求した結果、どこかにその皺寄せが出ていないか広い目で見てみよう!という考え方をさします。
ある調査によると、子供の頃から気候変動や海洋汚染など問題が身近にあったZ世代(1990年代半ば以降に生まれた世代)がエシカルブームを牽引していると言われています。
また、もちろん個人差はあるものの、男性より女性の方がエシカルを意識している人が多いという調査結果も報告されています。
私たちが購入する商品やサービスが、地球や社会にどんな影響を与えているのか。物やサービスを購入し消費する意味が問われています。
そして、それは私たちが普段使用するコスメにも当てはめて考えることができるのです。
化粧品のエシカルとは?エシカルコスメの定義
メイクで顔が綺麗になると、背筋がスッと伸びて自信がつくものです。しかし、顔を美しくするだけのコスメを、果たして「エシカルコスメ」と呼べるのでしょうか?
ここで一旦「エシカルコスメ」の定義について考えてみたいと思います。
コスメにおけるエシカル(倫理的)とは、例えば動物実験を行わないことや、パッケージが詰め替え式になってゴミの減量化がされていたり、再生可能な資源を使用して作られるコスメであることです。
1つ当たりの価格を抑えるために大量に生産された安価なコスメは、その多くがプラスチック容器で作られています。
しかし、エシカルコスメの場合、例えばそのプラスチック容器が厚紙でできていて、使い終わった後は分別して資源として再生利用が可能になっています。
あるいは、使い終わったプラスチック容器を店舗で回収し適切な処理の下、資源として再利用されています。
また、見えないところではコスメの原料にフェアトレードで取引された原料を使用することも、原料生産者(人)への優しさに繋がります(原料の1つであるパーム油などは発展途上国で取れることが多いです)。
さらに、ある国ではコスメを作る工場の従業員を女性とすることで地域や人に貢献することもあります。女性の就労機会が少ない地域にとっては、その村の女性雇用を創出することで地域に優しいエシカルコスメとなります。
このように人、社会、環境、地域に優しい活動をしているコスメを「エシカルコスメ」と言います。
地球も自分も美しくがトレンド!エシカルコスメの例
地球への配慮を取り入れたエシカルコスメですが、商品の値段はやや高くなる傾向にあります。
しかし、安価なコスメで自分が綺麗になる反面、その商品作りに携わる人や、使った後の始末でどこかにその皺寄せが行っているとしたら・・・。
例えば、スクラブ洗顔の材料でよく使われるマイクロビーズが海に流れて、食物連鎖の中で最終的に私たちが食べる魚の一部になっているとしたら・・・。
広い視点で捉えた時に、果たして本当に自分は美しくなったと言えるか、エシカルコスメを知る中で考えさせられます。
エシカルコスメの例
・人への優しさ
フェアトレードの原料を使用する・化学由来成分の使用を控える・マイクロビーズを使用しない、など
・社会への優しさ
動物実験の廃止・寄付付きの商品による社会支援、など
・環境への優しさ
簡易包装・パッケージの最小化や再利用可能な材料を使用すること・プラスチック削減、など
・地域への優しさ
地域の地場産業を守る・女性の雇用創出(海外での例)、など
エシカルを意識したコスメの選択
いかがでしたでしょうか。コスメで自分だけが綺麗になるのではなく、「自分も地球も綺麗になろう!」というエシカルコスメの考え方は素晴らしく、私はこの考えやトレンドに共感し賛成です。
朝、メイクで美しくなることは大切です。しかし、もっと広い目で考えた時に、地球規模で全体が美しくなることを目指すことが、巡り巡ってあなた自身の美しさにも返ってきます。
またその良い影響は、あなたの周りの大切な人にも波及します。
今あるコスメを1つ使い終わったら、次に使うものにエシカルコスメを選択してみてはいかがでしょうか。
美容業界の注目トレンドであるエシカルを一人一人が意識して取り入れることで、私たちの美しい明日に繋がるのではと思います。
エシカルを知ることで、改めて「美しさとは何なのか」に思いを馳せてみるのも素敵ですね。