モリンガとはどのような植物?

インドを中心に、南アジアやアフリカ、南米などが原産国のモリンガ。ワサビノキ科の植物で、「生命の木」「奇跡の木」(ミラクルツリー)と呼ばれています。

ミラクルツリーと呼ばれる由来は、その栄養価の高さから。ミネラルやマルチビタミン、アミノ酸や食物繊維などがバランスよく含まれています。その栄養素の数は、なんと90種類以上!

例えばカルシウムは牛乳の約20倍、カリウムは牛乳の約63倍。リラックス効果のあるGABAは発芽玄米の約20倍で、強い抗酸化作用のあるポリフェノールは赤ワインの約8倍といわれています。

心身の健康や美容への効果がある栄養がたっぷり詰まっており、古くからさまざまな形で食されてきました。インドでは、伝統医学のアーユルヴェーダにて、300もの薬効があるとされており、紀元前から利用されているそう。

モリンガは、種や幹、枝、葉、花、根、すべての部分に高い利用価値があるといわれています。国際連合食糧農業機関(FAO)からは、子どもなどの栄養状態を高めるために利用を推奨されるほど。

世界中で注目されるスーパーフードで、ヨーロッパやアメリカなどでも流通しています。日本では、沖縄などで栽培されるようになりました。

モリンガの入手方法や食べ方

日本ではまだ聞きなれないモリンガですが、その栄養素を知ると試してみたくなるもの。

青汁よりも苦みやえぐみが少なく、抹茶やよもぎに似た味わいです。インドでも、お茶として利用されてきたようです。

日本では、なかなかスーパーやコンビニで見かけないですよね。インターネット販売が多いので、気になる方はぜひチェックしてみて。

手軽なのは、お茶として摂取する方法。モリンガ茶として売られているので、まずは試してみたいという方におすすめです。

常は粉末状になっているものが多いので、スムージーやヨーグルトに混ぜて食べられます。クッキーやケーキなどに混ぜて、ほんのりモリンガの風味を加えるのも良いでしょう。

癖のない味ですが、苦手な方はサプリを活用すると摂取しやすいかと思います。

ただし、妊娠中の方やその可能性がある方にはリスクがあります。厚生労働省からは、モリンガの葉の抽出物への注意喚起が指導されています。

ちなみに、化粧品としてモリンガオイルも販売されています。マッサージオイルやヘアケアなど、マルチに使えるので、食べ物以外のアイテムも活用してみて。インドでも、古くからマッサージ施術の素材に使われてきたそうですよ。

環境にも優しいモリンガ

実は、モリンガがすごいのは栄養素だけではありません。環境貢献度の高さも、注目を集めているポイントです。

人間1人が1年間に排出する二酸化炭素を、モリンガの木が2本で吸収します。CO2吸収削減率は、杉の約50倍。また、厳しい環境に適応する植物でもあります。雨が少ない時期でも成長するので、干ばつにも強く、二酸化炭素の吸収源として機能します。

地球温暖化といった気候変動にも寄与する植物なのです。

さらに、つぶしたモリンガの種で川の水を浄化すると、90〜99%のバクテリアを除去するという実験結果も。水質浄化のために使われている地域もあるそうですよ。

発展途上国で栽培する動きもあり、現地の雇用創出にもつながっています。

モリンガは、人にも環境にも優しい、まさにスーパーフードなのです。

栄養効果の高いスーパーフードを試してみて

栄養素がたっぷりのモリンガ。さまざまな効果が期待できるので、世界中で注目を集めているのにも納得できますよね。

人と環境に優しいスーパーフード、まずは試してみてはいかがでしょうか。