口内炎を早く治すには?

口内を清潔にする
患部に細菌がついてしまうと炎症を起こし悪化する原因となります。
歯磨きやうがいなどによってお口の中をきれいに保ちます。
マウスウォッシュは刺激が強い場合があるので、利用を控えた方が良いでしょう。

ビタミンB群を摂取する
ビタミンB1・B2・B6などのいわゆるビタミンB群は、皮膚や粘膜を守って成長を促進する働きがあるとされています。

納豆や卵、青魚などのほか、豚肉、豆類、マグロ、カツオなどにもビタミンB群が含まれています。
栄養バランスを考えたうえで、こうした食品を取り入れてみましょう。

薬を使う
ビタミンB群を摂取できるビタミン剤やサプリメントのほか、口内炎に効果を発揮する市販薬も販売されています。
口内炎の市販薬については下記にて詳しくご紹介します。

生活リズムを整える
日頃から睡眠時間が十分に取れていない場合は、質の良い睡眠を確保するようにしましょう。
疲れやストレスが溜まっている場合、身体の抵抗力が落ちているため傷口が悪化しやすい傾向にあります。

生活リズムを整えて体内時計を正常にすることが大切です。

矯正装置が当たる場合は医師に相談を
矯正治療中の方は、装置が患部に当たって痛むことがあります。
そうしたケースでは、担当医に相談すれば装置の刺激を軽減するためのワックスをもらえることがあります。
≫口内炎にSOS!矯正用ワックスガイド

口内炎の市販薬


口内炎に効果があるとされる市販薬には、塗り薬や貼り薬、内服薬など、さまざまなタイプがあります。

塗り薬
患部の炎症を抑えることで痛みを和らげる、軟膏タイプです。
舌や歯が当たってしまう痛みの緩和や、口内に残った細菌が患部につかないようにすることができます。

歯磨きやうがいをして口内を清潔にした後、綿棒などで患部に乗せるようにして塗ります。

貼り薬
患部に貼り付けることで、患部をしっかりカバーしつつ炎症を抑えます。
外からの刺激から守る効果も期待できます。

スプレー薬
軟膏や貼り薬が届かないような口内炎には、スプレータイプの薬を噴射することで有効成分を患部に働きかけることができます。

内服薬
食生活の乱れや疲労が原因と思われる場合、体質改善を図る目的で内服薬を使うという方法もあります。
ビタミンB群を配合したビタミン剤などは、粘膜の再生を促し口内環境を改善していきます。

やってはいけない対処法


口内炎がよくなるかも、と行っている対処の中には、逆に口内炎を悪化させてしまう行動もあります。
早く治すためには下記のことを行っていないか、確認してみましょう。

歯ブラシが当たるのを恐れて歯を磨かない
歯磨きをやめてしまうと、細菌が繁殖しやすい口腔環境になり口内炎が治りにくくなります。
歯ブラシを小刻みに動かす、柔らかい歯ブラシを選ぶなど、刺激が少ない方法に切り替えてみましょう。

鏡で傷口を確認しながら磨くことで、患部を傷付けてしまう可能性を減らすことができます。

指や舌、辛い食べ物などで刺激する
患部が気になってつい触ってしまいがちですが、手の細菌が付着することでかえって悪化するかもしれません。
舌などで刺激することも回復を遅らせます。

また、辛いものや熱すぎるものなどを摂取するのも患部を刺激するため、極力避けましょう。

不規則な生活
生活リズムが乱れると、十分に睡眠が取れなくなったり、栄養バランスが崩れたり、疲れがたまったりといったことにより免疫を低下させます。

口内炎ができる理由
口内炎ができる原因としては、歯の被せものや入れ歯などが粘膜に当たることによる機械的刺激、食生活の乱れなどによる栄養の偏り、そして疲労や睡眠不足などによるストレスなど、さまざまなものが挙げられます。


口内の被せものなどによる刺激が考えられるようであれば、担当の歯科医師に相談するとよいでしょう。
栄養の偏りやストレスなどが思い当たる場合、まずは生活リズムを整えて足りない栄養素に着目した献立を考えるなど、対策を練りましょう。

生活習慣の改善は口内炎を治すだけでなく、健康を維持する意味でも大切なことです。

ハチミツ、梅干し…これって本当?

口内炎といえば、昔から「●●をすれば治る!」と言われているものがいくつかありますよね。
そうした民間療法は、本当に効果があるのでしょうか?

・口内炎にイソジンを付ける
イソジンは殺菌や消毒の効果があるうがい薬で、口内炎にも効果があると考えられています。
患部に直接原液をつけてしまうと刺激が強すぎる場合もありますので、用法容量を守ってうがいで殺菌するようにしましょう。

・口に塩を含む
塩は殺菌効果がある、などいわれることもありますが、塩そのものには殺菌効果はありません(歯茎を引き締める作用はあります)。

むしろ刺激によってさらに痛む可能性があります。
また、塩の粒子は患部に細かい傷を付けてしまうため治りが遅くなってしまいます。

・ハチミツを塗る
ハチミツは高い殺菌効果があり、喉の痛みを抑えたり、風邪を予防したりするには効果があるとされています。
しかし、口内炎への効果に対しての科学的根拠はありません。

また、中毒を起こす危険性があるため、1歳未満の乳幼児にはハチミツを塗ったり与えたりしないようにしてください。

・梅干しを塗る
梅干しには、クエン酸という殺菌作用の高い成分が含まれています。
ただし、酸っぱい梅干しは患部を刺激する恐れがあるので、避けた方が良いでしょう。

こんなときは歯科へ相談してください

通常、口内炎は1~2週間で治ります。

下記のような症状が続いてなかなか良くならない、痛みが続くなどの場合は、歯科や口腔外科に相談してみましょう。

口内炎ではなく、口腔がん、カンジダ、手足口病、梅毒などの性感染症、ベーチェット病など、ほかの疾患にかかっている可能性があります。
こうした病気が疑われる場合は、早期発見が大切です。

・入れ歯や被せ物が当たって口内炎ができる
・口内炎がなかなか治らない
・厚み、腫れ、糜爛などが見られる
・小さな口内炎がたくさんできている
・顎の裏に口内炎が複数できている
・痛みがひどい
・被せものなどの機械的刺激を除き、同じ場所に繰り返し口内炎ができる
・口内炎が大きくなって小さくならない