喉に口内炎ができる原因は?

まず、喉に口内炎ができる原因を解説していきます。喉に口内炎ができる原因を大別すると、下記のようになります。

①細菌・真菌感染
②ウイルス感染
③自己免疫性疾患(ベーチェット病・クローン病)
④口腔粘膜の傷
⑤アレルギー
⑥栄養不足
⑦ストレス

口内炎自体、非常にできやすいものです。
歯ブラシでお口の中の粘膜を傷つけたり、熱いもので火傷したりすると容易に口内炎ができます。

口腔内には500種類以上の細菌が存在していますが、細菌の多い環境が口内炎を引き起こしたり治癒を悪くする要因になっているとも考えられています。

喉にできる口内炎の種類と特徴をご紹介

喉にできる可能性のある口内炎には種類があり、下記3種類があります。

①アフタ性口内炎
②カタル性口内炎
③ヘルペス性口内炎

アフタ性口内炎は最も多くみられる口内炎で、中央の浅く窪んだ白い潰瘍ができます。
潰瘍の境界が明瞭で周囲が赤くなるのが特徴です。最大で10mm程度の大きさであり、2週間程度で治癒します。

カタル性口内炎はアフタ性口内炎と異なり、赤くて境界が曖昧で水疱ができることもあります。
歯科では、入れ歯や矯正装置にできた傷口に細菌が感染・増殖して起こることがあります。

ウイルス性口内炎はその名の通り、ウィルス感染によりできる口内炎です。
ヘルペスウィルスや子供に多い夏風邪を引き起こすウィルス(エンテロウィルス・コクサッキーウィルスなど)に感染すると喉に口内炎ができます。

夏風邪の手足口病は子供に多く見られますが、喉に口内炎が見られるだけでなく、手足に発疹が現れます。
子供が喉の口内炎の痛みを訴えた場合、手足もチェックしましょう。

また、自己免疫性疾患であり国の難病指定を受けている「クローン病」はアフタ性口内炎が喉にできるという特徴があります(数十個のアフタ性口内炎ができ、喉が痛く鏡で見てみると喉にも口内炎ができていた、というケースもあります)。

喉に口内炎ができたときの対処法は?

喉に口内炎ができた時、どのような対処法ができるのかを紹介していきます。

①歯磨きをしっかりとする
喉に限らず口内炎が口の中にできた場合、歯磨きにより口腔内の環境を清潔にすることが大切です。

②洗口液の利用
口の中の細菌を減らして清潔にすることを促すため、歯磨きに加えて洗口液の使用もお勧めします。
就寝中に口の中の細菌が増殖するため、眠る直前に洗口液でうがいしましょう。

③市販薬の利用
口内炎で辛い痛みを抑える成分の入った内服薬や塗り薬、塗り薬なども活用すると良いでしょう。

こんな症状には要注意

ほとんどの場合、喉にできた口内炎は自然治癒することも多く、市販薬での対処も可能です。
ただし、以下のケースの場合、耳鼻咽喉科の医師に一度診てもらいましょう。

①口内炎が喉だけでなく、唇や口の周りなどに広がっている
②発熱や倦怠感などの全身症状がある
③口内炎ができてから2週間以上治らない

矯正装置や入れ歯などが口内炎に当たって痛いなどのケースであれば歯科医院でも対応は可能ですが、喉にできた口内炎を診てもらう場合は耳鼻咽喉科の医師に診てもらうことをお勧めします。

喉の口内炎に加えて発熱などの全身症状がある場合、口唇ヘルペスや夏風邪も考えられるので、周囲に感染させないように早めに病院で診てもらいましょう。

また、喉にできる口内炎の種類のパートで紹介したクローン病の場合、口内炎以外に下記のような全身症状が認められることが多いです。

・腹痛
・下痢
・血便や下血
・発熱(38度)や倦怠感
・体重減少(下痢や腹痛の習慣化で食事量の減少)
・症状が治ったり、ぶり返したりする(寛解期と活動期)

*クローン病が原因でできる口内炎の改善はクローン病の症状が寛解する(治まる)ことが大切です。
一般的な治療方法として、薬物療法、白血球除去療法・栄養療法・手術があります。

口内炎が沢山できる、中々治らない、発熱などの全身症状がある場合、自己対処せずに医師に診てもらうようにしましょう。

喉にできる口内炎のまとめ

喉に限らず、口内炎ができた時の対処法は規則正しい生活です。ストレスを溜め込まないように気をつけ、しっかりと眠ることで免疫力を向上させ、ビタミンやミネラルなどの不足しがちな栄養素を意識して摂取することが肝要です。

また、規則正しい生活をすることは口内炎の予防にも貢献します。口内炎で悩まされることの多い方は規則正しい生活を習慣づけましょう。

また、お口の中の細菌や真菌が口内炎の発生や治りやすさに関与していると言われているので、食後や就寝前にしっかりと歯磨きをすることも大切です。
食事以外はできる限りお口の中を清潔に保つよう心がけましょう。