マウスウォッシュの効果
マウスウォッシュは口の中がスッキリするイメージがあるかと思いますが、具体的にどのような効果が期待できるかご存知でしょうか?
マウスウォッシュは口をゆすぐことで口内の細菌を減らす働きがあります。
これにより、虫歯や歯周病、それに口臭といったトラブルを予防する効果があると考えられています。
また、製品によっては「ホワイトニング効果」があるとされるマウスウォッシュもあります。
ホワイトニングとは歯を白くすることですが、マウスウォッシュに含まれる成分によって歯の着色を浮かせたり、歯の表面をコーティングして着色を予防するといった効果があるとされています。
歯の表面につく着色といえば、コーヒーや紅茶といった飲食物によるステインや、タバコのヤニなどが原因として挙げられます。
着色しやすい嗜好品を制限しながらマウスウォッシュを適切に使用することで、歯の白さを維持できるようになるかもしれません。
2種類の液体オーラルケア製品
市販されている液体のオーラルケア製品には、歯磨きの前に使う液体歯磨き(デンタルリンス)と、歯磨きの後に使う洗口液(マウスウォッシュ)の2種類があります。
どちらも虫歯や歯周病を予防したり、口の中をさっぱりさせるといった効果がありますが、使用方法が異なるので注意が必要です。
液体歯磨き(デンタルリンス)
液体歯磨きは歯磨き粉と同様に、歯磨きの補助剤として使うものです。
必要な量を口に含んだうえで歯磨きをするか、デンタルリンスで30秒ほどゆすいで捨てた後、歯磨きをする、といった使い方が一般的です。
製品によっては口に液体歯磨きを含んだまま歯磨きをすることを推奨しているものもあります。
洗口液(マウスウォッシュ)
歯磨きをして歯垢などを取り除いた後に使用するものです。
歯磨き後に適量で口をゆすぐことにより、口内に残っている菌を除去する効果が期待できます。
殺菌効果をより持続させるため、口内を水などで洗い流さないようにします。
市販の液体オーラルケア製品は、「洗口液」「液体歯磨」という表示がされています。
それぞれ使い方や成分、効果などを確認して選ぶとよいでしょう。
就寝中はお口の中の細菌が増えるので、寝る直前に使用するのがお勧めです。
マウスウォッシュの正しい使い方
歯磨きの代わりに使わない
マウスウォッシュには歯周病や虫歯などの予防効果が含まれていますが、虫歯や歯周病そのものを治療できるわけではありません。
マウスウォッシュは歯やその周囲に付着した汚れを取り除くことはできず、菌の除去が主な機能となります(マウスウォッシュの成分に歯垢を分解するものが含まれていても、歯磨きで歯垢を落とすほど効果が期待できません)。
マウスウォッシュをしただけでは、すぐに食べカスなどから菌が繁殖するので、必ず歯磨きをして歯垢を落とすようにしましょう。
マウスウォッシュを頻ぱんに使用しない
口の中にはさまざまな菌が繁殖していますが、常在菌の中には健全な口内環境を維持するために必要な菌も存在しています。
マウスウォッシュを使いすぎると、そうした必要な菌も取り除いてしまう可能性があり、常在菌のバランスが崩れることにもつながります。
多くても1日2~3回にとどめて使用してください。
出血や炎症などがある場合は使用を見合わせる
口内に出血や炎症などがあるにもかかわらずマウスウォッシュを使用すると、傷口などの患部を刺激し症状を悪化させるかもしれません。
口内に違和感があったり、口内炎になりそうな箇所があったりする場合は、マウスウォッシュの使用を控えるようにしましょう。
口臭ケアの効果は数時間
マウスウォッシュを口臭ケアの目的で使用する方も多いのではないでしょうか。
マウスウォッシュの口臭予防効果は永続的に続くわけではありません。
口臭効果は数時間ほど持続するものだという認識で使用し、「肝心なときに口臭効果がなくなった!」といったトラブルに遭わないよう気を付けましょう。
マウスウォッシュを使用後は水でゆすがない
マウスウォッシュで口をブクブクした後は水で洗い流したくなります。
しかし、マウスウォッシュの成分を口内にとどめておくことで殺菌効果が長続きします。
なるべく口をゆすがないようにしましょう。
製品ごとに成分は違う
マウスウォッシュは多くの種類が販売されており、それぞれ成分や機能が異なります。
虫歯や歯周病、口臭などの予防、ホワイトニング効果などほしい機能が備わっているか製品説明を確認しましょう。
●配合成分の例と作用
殺菌 | 塩化セチルピリジニウム |
抗炎症作用 | ε-アミノカプロン酸 |
歯垢分解 | デキストラナーゼ |
口臭予防 | グルコン酸銅 オドリコソウエキス シクロデキストリン |
ステインを浮かせて落とす | ラウリル硫酸Na ホワイトパウダー フィチン酸 |
ステインの付着を予防 | スルホコハク酸 |
また、マウスウォッシュの成分で大きな違いとなるのが、アルコールの有無です。
アルコールタイプは、使用後に口の中がさっぱりして爽快感があります。
一方のノンアルコールは刺激が少なく、口内の乾燥が気になる方、妊娠中の方、アルコール過敏症の方などに向いています。
こちらも製品を選択する際の材料となります。
また、アルコールタイプを使用する方で多く見られるのが、爽快感を得られるために歯磨きを簡単に済ませてしまうという例です。
爽快感=口内がきれいになった、というわけではないので、しっかり磨くことを心がけましょう。
マウスウォッシュの使用によってどうしても歯磨きが疎かになってしまう場合は、使用を控えて歯磨きだけに絞るということも選択肢のひとつです。
自分に合ったマウスウォッシュを使いましょう
成分や機能のほかにも、マウスウォッシュを選ぶポイントとしては下記のようなものが挙げられます。
携帯できるサイズ・形状か
マウスウォッシュといえば、ボトルのような形状を想像すると思いますが、中には1回分の量が入った使い切りタイプもあります。
カバンやポーチに入れやすいサイズなら携帯しやすいというメリットも。
ドラックストア以外にコンビニなどでも簡単に入手できます。
容量がライフスタイルに合っているか
100mlのような小容量から、大きな容量であれば1,000mlなど、さまざまな大きさのマウスウォッシュが販売されています。
使用人数や頻度、使用期限などを換算して選ぶとよいでしょう。
何よりも大切なのは、ご自身の求める効果がマウスウォッシュから得られるかどうかです。
また、虫歯や歯周病の改善といった治療目的では使用しないようにしてください。
特に歯の痛みや大きな違和感などがある場合は、まず歯医者さんで診てもらいましょう。