トマトの旬は?

トマト 旬

トマトは店頭に1年中並んでいるため、いつでも手軽に食べられる野菜ですが、旬の時期は6月~8月なんです。旬の時期の食材は、それ以外の時期のものと比べて同じ食材でも実は栄養価の高さに違いがあります。

そう、旬の時期は食材の味が濃くおいしくなるだけでなく、栄養価も数倍高くなるんです!緑黄色野菜に分類されるトマトは幅広い栄養素を豊富に含んでおり、生活習慣病予防や老化抑制等も期待される優秀食材なんです。

トマトに含まれる栄養素

それでは、具体的にトマトの栄養素についてご紹介していきましょう。

トマトは暑い日に「冷やしトマト」として食べたくなるように、成分の多くは水分です。真夏のクールダウンにもおすすめの食材です。

水分以外には数種類のビタミン類や、たんぱく質、炭水化物、カリウムやカルシウムなどの無機質類が幅広く含まれています。栄養豊富でカロリーは低いので、ダイエット中の方も安心して食べることができます。

<栄養素内訳>(可食部100gあたりの成分)

エネルギー:20キロカロリー

水分:94g

タンパク質:0.7g

脂質:0.1g

炭水化物:4.7g

食物繊維:1g

灰分:0.5g

無機質(ナトリウム3mg、カリウム210mg、カルシウム7mg、マグネシウム9mg、リン 26mg、鉄0.2g、亜鉛0.1mgなど)

ビタミンA(カロテン)540μg、ビタミンE 0.9mg、ビタミンK 4μg、ビタミンB1 0.05μg、ビタミンB2 0.02μg、ナイアシン 0.7mg、ビタミンB6 0.08mg、葉酸 22μg、パントテン酸 0.17mg、ビオチン 2.3μg、ビタミンC 15mg


トマトに含まれる注目すべき3つのビタミンとは

トマト 栄養

トマトに豊富なビタミン類は先ほどご紹介したように、ビタミンA・C・Eなど抗酸化力が高いものや、ビタミンB群など代謝をサポートするものがあります。

▶ビタミンにまつわる豆知識

ビタミンとは微量でも人体の機能を正常に保つために必要とされる有機化合物で、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられています。

水溶性ビタミンはビタミンB群・ビタミンCなどで、血液などに溶け込みやすく、余分なものは尿として排出されます。無駄なく摂るためには、スープなどの汁ものやスムージーなどのジュースにするのがおすすめです。

脂溶性ビタミンは水に溶けにくく油脂類との相性が良い性質です。油脂類と合わせることで体への吸収率が高まるため、効率よく摂るためには、油で炒めたりオイルを回しかけるなどの調理に向いています。ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンKなどがあります。

【1】ビタミンA(カロテノイド)

ビタミンA

トマトの栄養素といえば「リコピン」を思い出す人も多いですよね。このリコピンとは、実はトマトの赤い色素成分なんです。リコピンはカロテノイドの一種で、体内でビタミンAに変換されます。

カロテノイドには、細胞老化のもとになる「活性酸素」の発生を抑え、取り除く作用が期待されています。

▶トマトにまつわる豆知識

カロテンは可食部100g中に600μg以上を含む野菜が「緑黄色野菜」と厚生労働省で決められています。トマトは600μg未満なのですが、入手しやすく国民平均で食べる回数も多い食材のため、緑黄色野菜に分類されているんですよ!

【2】ビタミンB群

ビタミンB

ビタミンB群とは、B1・B2・B6・B12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンのことを指します。トマトには、ビタミンB1、B2、B6などが豊富に含まれています。それぞれの働きは下記の通り。

<ビタミンB1>

エネルギーを生成するために大切な栄養素。主に糖質の代謝をサポート。

<ビタミンB2>

主に脂質の代謝や、皮膚・粘膜の健康維持、エネルギーの生成をサポート。

<ビタミンB6>

主にタンパク質をサポ―トし、神経伝達物質の合成にも関わる。

<ビタミンB12>

主に赤血球の生成や、神経細胞の機能維持などをサポート。

<ナイアシン>

酵素の働きをサポートし、糖質・脂質・アルコールの代謝をサポート。

<パントテン酸>

主に糖質・たんぱく質・脂質の代謝やホルモンの合成をサポート。

<葉酸>

主に新細胞や赤血球の生成や胎児の発育をサポート。貧血予防にも欠かせない。

<ビオチン>

主に皮膚粘膜の健康維持、糖質や脂質・たんぱく質の代謝をサポート。

【3】ビタミンC

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用が高く、コラーゲンの生成や免疫アップをサポートするビタミンです。メラニン色素の沈着を抑え、紫外線ダメージによるシミやそばかすなどの光老化から肌を守り強くする働きも期待されています。

紫外線が強い夏の美肌ケアのために不可欠な栄養素ですね。ストレスやアルコールの代謝でも消費されやすいので、毎日でも取りたいビタミンです。

▶ビタミンCにまつわる豆知識

このようにビタミンCは、美容や健康のために何かと必要な栄養素なのですが、残念ながら体内で合成することができません……そのため、毎日の食事を通して積極的に取り入れる必要性の高い栄養素なんです。これは覚えておきたいポイントですね!


トマトの抗酸化作用が健やかな肌へと導く

トマト リコピン

このように、トマトには多くの栄養素が含まれています。中でも美容の観点からみると注目すべきはビタミン類ということが分かりましたね。

トマトは一年を通して安定して入手することができ、料理のアレンジ幅も広いため、日々の食卓に積極的に取り入れたい食材といえます。

抗酸化作用とは

生きていく上で必要な「酸素」ですが「活性酸素」と呼ばれる酸素は、私たちのお肌や体内の細胞を酸化させ、老化や生活習慣病を引き起こす要因となります。

トマトに豊富なリコピンやビタミンCなどは、その活性酸素の働きを抑える「抗酸化作用」が高いため、積極的に摂りましょう!

▶抗酸化力にまつわる豆知識

実は「抗酸化力」は本来私たち自身に備わっている力なのですが、残念ながら加齢・紫外線・ストレスなどが原因で年々低下していきます。

抗酸化力の低下・細胞の老化(酸化)が蓄積すると、シミやしわ、肌荒れ、たるみなど肌トラブルを引き起こしやすくなり、美肌作りにも大きな影響を与えてしまいます。


まとめ

真っ赤なトマトに秘められた豊富なビタミンなどの栄養素とその働きについてご紹介しました。夏の紫外線に負けない美肌作りのためにも、健やかな体作りのためにも、旬のトマトを日々の食卓に積極的に取り入れ、様々な肌トラブルを予防し健やかで美しくありたいですね。