ヘルスケアとは？5つの行動と管理を知ろう
「ヘルスケア」は、一般的には健康の維持や増進のための行動や健康管理という意味で使われています。
医師に頼ることなく、自分自身で健康を管理することをヘルスケアと呼ぶこともあるようですね。
病気にならないように免疫力を高めたり、自分自身の治る力（自己治癒力）を高めることにつながります。
未病予防
「未病」というと、病気になっていない状態のように思いますよね。
しかし、未病は完全な健康な状態ではなく、病気になりかけている状態を指します。
未病と呼ばれるのは自覚症状は無いが検査値や身体の状態に異常がある状態、あるいは検査値には異常がないが患者さん自身が症状の自覚がある場合などです。
「軽い異常は認められるが、発病には至らない状態」
これが「未病」です。
ヘルスケアでは「発病する前に予防をして健康を保つ=未病予防」がより重要になっていくといわれているんです。
健康管理
健康管理は読んで字のごとく、自分自身の健康状態を管理することです。
体調が優れなければ、身体の状態が悪くなり免疫力は低下してしまいます。
当然、病気のリスクが高まってしまいますよね。
何らかの疾病を発病しないように、自分自身の健康状態をしっかり管理するという考え方がヘルスケアには取り入れられています。
適度な運動を継続して行ったり、生活リズムを保つ、食生活に気を付けるなどいわゆる健康でいるための行動が含まれています。
また、病気に陥る危険性を高めるような行動を極力避けていくことも、健康管理の観点においては重要となります。
現在では、感染症に感染しないために手洗い・うがいをしっかりとする、人混みの多いところに行かないようにすることなども健康管理と言えるでしょう。
健康維持
健康維持は健康管理にも近い内容ですが、健康である状態を長く保つこと、現在の健康を保つための行動のことです。
具体的な内容としては、適度な運動習慣、バランスのとれた食事による栄養摂取、しっかりと睡眠をとるなどにより健康状態を維持することです。
高齢者がリハビリによって、歩く、手を動かすなどの身体の機能をできる限り維持することも含まれています。
また健康管理と同様に、身体の免疫力を向上させることが目的となる点も特徴的です。
健康増進
「増進」は物事の勢いを加速させていくという意味があります。
すなわち、現時点の健康状態をより良いものに、より一層良い状態にしていくということです。
日々の運動で体力を向上させる、禁煙・禁酒に取り組むなどが挙げられますね。
健康増進は、健康上の問題で日常生活が制限されることのない期間の「健康寿命」を延ばすために重要です。
日頃から健康を増進できるような日常生活を心がけることで、入院やリハビリ、その他支援を受けなくても生活ができる「健康寿命」を延ばすことが、これからの日本では大切になると言われていますよ。
精神的健康
ヘルスケアでいう「健康」は、身体の健康だけではありません。
精神的な健康を保つことも大切です。
日常の過度なストレスを取り除くことや、精神科の受診など精神面での健康状態をコントロールすることによって身体の健康も増進されると考えられています。
国際的にみるヘルスケアの概念
WHOは健康という概念について、
「完全な 肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」
と定義しています。
病気になってはいけないということではなく、身体や精神が健康な状態を保つこと、保てる環境が作られていることこそが重要である、という考え方です。
プライマリーヘルスケア
「プライマリーヘルスケア」という概念は、すべての人々において健康は基本的な人権であるとし、その達成の過程における住民の主体的な参加や、自己決定権を保証する理念です。
プライマリーヘルスケアの大切さを宣言した「アルマ・アタ宣言」というものもあり、「すべての人に健康を」がキーワードとなっています。
また、プライマリーヘルスケアという言葉は、そのための方法やアプローチのことも指します。
先ほど記述した理念を達成するための原則として、
・住民のニーズに基づいた医療
・住民主体・住民参加
・地域資源の有効活用
・適性な技術の使用
・他のセクター（農業、建設、水利、教育、通信など）との協調
といった要素が、プライマリーヘルスケアの観点からは重視されます。
これらの原則は、コミュニティ全体で、経済的なバックアップに乏しい社会的弱者に対しても十分なサポートを行うための具体的なアプローチと言えます。
そのため、先述した全ての人々に対して健康を保証するという、プライマリーヘルスケアの概念を達成するための直接的な方法にもなると言えます。
ヘルスケアとは何をしたらいいの？
ではヘルスケアのために具体的に何をしたらいいのでしょうか？
ヘルスケアのための行為は、いわゆる健康管理に分類されるような内容が主となっています。
体重管理
やせすぎ、あるいは太りすぎといったかたちで体重のバランスが崩れてしまうと、生活習慣病のリスクが高まってしまいます。
そのため、体重を適正な状態に保つために管理していくことは、ヘルスケアの観点からいっても重要な要素となります。
血圧管理
体重と同様に、血圧の管理も、健康を維持するためには必須に近い要素となります。
仮に高血圧が続いてしまうと、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする、命にかかわる合併症を引き起こす危険性が大きく増します。
血圧の管理を適切に行い安定させることで、健康へと繋がると考えられますね。
健康診断
健康診断を受けることで、病気の早期発見、または未病の発見が健康に影響を与えるとしています。
実際に、健康診断によって自覚症状のなかった身体の異常が発覚するというケースは少なくありません。
自身も知らない健康面の問題点を把握するためにも、健康診断を定期的に受けることは、ヘルスケアのためには欠かせません。
歯科定期健診
身体の健康診断だけでなく、お口の健康診断も受けましょう。
お口の中は、気が付かないうちに進行する病気が多くあります。
また、虫歯や歯周病など治療をせず放置をすると全身に影響を与えると言われている病気も多いのです。
具体的には、糖尿病や認知症、動脈硬化などのリスクが上昇してしまう可能性が挙げられています。
歯の健康は、全身の健康を保つために必要と言えるでしょう。
まとめ
ヘルスケアは健康の管理が注目されてきましたが、これからは発病する前に予防する「未病予防」が重要となってくると言われています。
そのためにも、日頃から健康管理・健康維持・健康促進の意識をより強く持っていくことが、ヘルスケアを成就させるために重要な事柄です。
未病予防に役立つ情報は、フォーヘルスケアに掲載されている各種のページにおいても、豊富に取り上げられています。
患者さんご自身が信頼できると感じるサイトで情報を収集し、正しい知識をもとに、ヘルスケアを実践へと移してみてくださいね。
