歯科用レジンとは
歯科用プラスチックやコンポジットレジンなどとも呼ばれる歯科治療で使われる素材であり、公的医療保険が適用されている虫歯治療で使用されています。
虫歯を削った後や、欠けた歯の形を整える方法のほかに、前歯に公的医療保険を適用してレジンを使った白い被せ物で治療する場合、金属のフレームの上に白く見せるために接着されています。
歯科用レジンの経年劣化
歯科用レジンが変色してしまう原因ですが、長年使っているとお口の中で削れて歯と歯科用レジンの隙間にごくわずかなゆがみやヒビ、段差が出来てしまうと歯ブラシで汚れが除去しにくくなり、着色しやすくなります。
また、わずかな凹凸ができた部分の色素沈着、凹凸によって光の透過性・散乱・屈折が異なることによる色調変化、紫外線や熱による膨縮変形などが原因とされています。
公的医療保険が適用される歯科用レジンは、近年は色の種類が豊富にありますが、患者さん自身の歯の色と同じ色味を再現することは難しく、その場合は色の変化をより強く感じる傾向にあるようです。
食べ物や飲み物による変色
歯科用レジンの特性である吸水性も変色する原因の1つです。コーヒーやワイン、カレーなど着色しやすい飲食物が表面に付くだけではなくレジン内部まで浸透してしまうため、変色すると考えられています。
日常の食事で色素の含まない食事だけをとることは難しく、歯科用レジンを変色させないというのは困難でしょう。
対処方法
レジンは着色しやすいですが、せっかくなら白い歯のままでいたい、と思いますよね。
歯科用レジンが変色してしまった場合や、変色させないためにはどうしたらいいのでしょうか。
詰め直す
変色してしまった歯科用レジン取り除き詰め直す方法です。表面の歯科用レジンを取り除いて詰め直すことできれいな白に見えるようにすることができる場合があります。
ですが、あまりに短期間で詰め直すと歯に負担がかかりますので注意が必要です。
また、白さを求めて詰め直す場合は、見た目をきれいにする治療とされ、公的医療保険が適用されない場合があります(虫歯などの診断がつけられない)。
セラミックに変更する
セラミックは変色や着色がしづらいため、長期間白い歯をキープすることができます。
前歯や下の歯など、白い歯にしておきたい部分はセラミックを選択することも1つの選択肢です。
ただし、セラミック治療は見た目をきれいにするための治療とされ、公的医療保険が適用されず、全額自己負担となります。
また、セラミック治療は型とりをして歯科技工士が作成するため、治療に最低2回は通院が必要です。
歯のマニキュア(ホワイトコート)を行う
ホワイトニングとは異なり、歯の表面や被せ物、詰め物の表面に白いマニキュアを塗り白く見せる方法です(詰め物の種類や大きさによっては行えない場合があります)。
歯科医院で行う方法と市販のものを自分で塗る方法があり、短時間で白い歯にすることができます。
こちらは市販のものは1日、歯科医院で行うものは2~3ヵ月程度、時間が経過するにつれて剥がれてきますので定期的に塗りなおす必要があります。
歯のマニキュアは塗ってしまうと虫歯の発見や歯の異常の発見が送れる可能性がありますので注意しましょう。
歯を白くする方法はさまざまです。長期間白さを継続したい場合はセラミック、短期間の白さで構わない場合は歯のマニキュアを使用するなど、歯を白くしたい理由や期間を歯科医師と相談し、適した治療を受けましょう。