ニューロパチーの主な症状
ニューロパチーは抹消神経の障害なので、さまざまな感覚に障害が起きます。
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚といったいわゆる「五感」のみの障害だけでなく、痛覚や温度覚、振動覚、位置感覚などの障害も含まれます。どの感覚に障害が起きるかによって症状が異なります。
また、筋力低下、痛み、正座のときに現れるような痺れなどの症状がでる場合もあります。
痺れは手のひらや足の先などに起きることがあり、夜間に強く痺れるというケースもあります。
痺れなどの感覚症状のほかに、尿失禁、排尿困難、胃不全麻痺(食事をしてすぐに満腹感を覚え、嘔吐することもある)などもニューロパチーの症状として現れる可能性があります。
症状に心当たりがある方は、早めに医療機関を受診するのがよいでしょう。
ニューロパチーは歯科治療が原因って本当?
ニューロパチーはお酒の飲みすぎや全身疾患など原因は様々ですが、歯科治療によって発症するケースもあります。
三叉神経という顔や顎の皮膚感覚を司る神経です。や。歯科治療の場合は上顎や下顎を通る三叉神経の抹消を傷つける可能性があります。
現在では治療前にCTを撮影するクリニックが多く、神経の位置を正しく把握して治療後のトラブルを回避できるようにもなっています。
ニューロパチーの治療法は原因によって異なる
さまざまな症状が現れるニューロパチーですが、原因によっては治療可能なケースが多くあることを知っておきましょう。
ニューロパチーと診断されると、原因を特定し治療が行われます。
炎症性あるいは免疫介在性のニューロパチーの治療方法であれば、大量ガンマグロブリン静脈内投与に加えて、ステロイドや免疫抑制剤などが投薬されます。
手根管症候群が原因であれば、手術も行うことがあります。
ビタミン類の不足が原因と考えられることもあり、こうしたケースでは内服や注射によるビタミン剤の投与が有効とされています
糖尿病や膠原病、悪性腫瘍などによるものであれば、原因となる疾患を治療して改善していきます。痛みやしびれを緩和するために、抗うつ薬や神経性疼痛緩和薬などを使用することもあります。
まとめ
ニューロパチーとは、末梢神経の働きが悪くなった状態のことです。
発症すると、体の一部に痺れが出たり、感覚が鈍ったりと、さまざまな症状が現れます。
ニューロパチーは原因を特定して治療を開始しますが、多くのケースで治療が可能です。また、歯科治療による神経の損傷が原因でニューロパチーにかかる可能性もあります。
ニューロパチーは誰にでも起こりうる疾患なので、普段はないような痺れなどを感じたらすぐに病院で相談しましょう。