地図状舌とは?

地図状舌(ちずじょうぜつ)とは、舌に白い斑点と赤い斑点ができ、地図のような模様が見られる病気のことです。
健康な舌には白もの(舌苔)が付着していますが、地図状舌では何らかの理由により舌苔が部分的に剥がれて赤くなるのです。

地図状舌は1~6%にみられ確率はそれほど高くありません(参考:公益社団法人日本口腔外科学会 口腔外科相談室)。

発症確率が低いとしても地図状舌かもと思ったら歯科・口腔外科を受診し確定診断を受けることをおすすめします。

地図状舌に見られる主な症状

地図状舌には特徴的な症状がいくつかあります。

舌に赤い地図状の模様がある

まずは疾患名の由来にもなっている、舌にみられる地図状の模様が代表的な特徴です。

白い部分は舌苔と呼ばれ、古くなって剥がれた口腔内の粘膜や細菌、食べかす、白血球、色素などから構成されています。

通常、舌苔のすべてを舌の表面から取り除くことは歯科でもできません。
無理に取り除こうとすると舌を傷つけてしまう恐れがあります。舌の表面がうっすらと白い程度が良いとされています。

しかし、地図状舌ではなんらかの理由によって舌の一部の舌苔がなくなることで舌の表面が露出し、白と赤の部分ができて地図のような模様に見えることがあります。
舌苔が部分的にとれる理由は分かっていません。

また、地図状舌の地図模様は日々変化していきます。舌の表面だけに所見が出ることが多いですが、稀に頬など舌以外の粘膜にも同様の所見が出現することがあります。

舌には本来舌乳頭(ぜつにゅうとう)と呼ばれる小さな突起がありますが、地図状舌の赤い部分は舌乳頭がみられなくなりツルツルとした見た目になります。

風邪などによる発熱・ストレス

地図状舌は、高熱が出ている際にみられることがあります。
ストレス、風邪なども地図状舌の原因ではないかといわれています。

痛みや痒みがない

地図状舌は、基本的に痛みや痒みはありません。
少しピリピリとする感覚や舌がツルツルとなった見た目による違和感を感じる程度です。

見た目以外の自覚症状がないケースがほとんどで、日常生活に大きな支障をきたすことはないといえるでしょう。

実は、鉄欠乏性貧血や慢性肝障害、シェーグレン症候群でも地図状舌に似た症状が見られることがあります。
この場合、地図状舌以外に灼熱感や痛み、味覚障害が伴うことが多いです。

もし、舌が赤くなる以外に痛みや痒みなどの症状がある場合は、地図状舌以外も視野に入れ、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

地図状舌の原因は解明されていない

地図状舌の原因はまだ解明されていません。
さらに、有効な治療法や予防法も未だわかっていない疾患です。

ビタミンBやミネラルといった栄養素の摂取不足、ストレスや風邪が関係しているともいわれていますが、医学的根拠は明らかではありません。

治療方法はわかっていませんが、基本的には生活習慣を整えバランスの良い食事をとると数日から数週間で改善するとされています。

特別な治療は必要なくビタミン剤や痛み止めなどの服用、不足していると考えられる栄養素のサプリメントの服用、殺菌効果のあるうがい薬の処方などで改善をはかります。

地図状舌は漢方で治る?

地図状舌と診断されると、漢方薬が処方されることがあります。

漢方薬はストレスや睡眠不足、栄養素の摂取不足などが原因と言われてていることから、規則正しい生活を行うための一助として使用されています。

地図状舌に対してよく処方される漢方薬には、半夏瀉心湯・半夏厚朴湯・柴朴湯・黄連解毒湯・六君子湯などがあります。

まとめ

地図状舌の原因や治療法については分かっていないことが多いです。歯科や口腔外科を受診しても経過観察が多く、通院しなくて良いと思ってしまいます。

しかし、舌の赤みは地図状舌以外の重大な疾患のサインかもしれません。紅板症、舌がん、口腔カンジダ症など様々な疾患の兆候かもしれません。
数日~数週間たっても症状が治らない場合や、痛みや違和感・味覚障害などの症状がある場合は速やかに受診するようにしてくださいね。