気管支炎とは


下気道(気管・気管支)に炎症が起き咳や痰がでる症状を「気管支炎」とよびます。

さらに、数日から数週間程度の短期間で回復する「急性気管支炎」と、3週間以上にわたっても症状が出続ける「慢性気管支炎」の2つに大別されています。

ウイルス、細菌感染で気管支に炎症が起こることが多いですが、アレルギー、喫煙、大気汚染、化学物質などによって引き起こされる場合もあります。

気管支炎の原因によって治療方法や予防方法は異なり、患者さんそれぞれに合わせた対応が必要です。

気管支炎と歯周病の関係

気管支炎は、歯周病の治療に使用される痛み止めや歯周病菌そのものが原因となって発症するケースがあります。

歯科と気管支炎・気管支喘息は関係ないから、発作が出たのはずいぶん前だからと歯科医院へ伝え忘れてしまっていませんか?

歯周病菌による症状

唾液に含まれる歯周病菌が気道に入り、そのまま肺まで到達してしまうと、気管支炎、また誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあります。

飲み込む力が衰えて唾液や飲食物が食道でなく気道に入りやすくなると起こる炎症ですが、免疫力が衰えた高齢者が特に発症することが多いでしょう。

「厚生労働省 2017年人口動態調査」では、なんと誤嚥性肺炎は日本人の死因の7位であることが発表されています。

気管支炎を予防するには


自分の体質を理解する

歯周気管支炎を予防するためには、自分の体質について正しく理解しておきましょう。
アレルギー検査を行うことで気管支炎の原因となっているアレルゲンを特定できます。

また、原因がアレルギーではない場合は、気管支炎の原因を探っていきましょう。(ただし、アレルギー検査の数値は年齢とともに変化していきます)。

生活習慣を見直す

喫煙や気圧・温度の変化といった要素も気管支炎が引き起こされる原因です。
そのため、禁煙を始める、部屋の湿度に気をつけるなどの日常生活の見直しも、気管支炎予防に効果的です。

加えて、手洗い、うがい、マスクの着用といった感染症対策につながる行動や、適度な運動、栄養バランスの良い食生活、十分な睡眠時間の確保といった生活習慣の改善も、気管支炎を予防するために重要です。

医師に相談する

気管支炎の原因となる歯周病の早期発見・早期治療のために、歯科医院での定期検診を欠かさないようにしておきましょう。

不安な点を歯科医師に相談しておくことで、何か異変があった場合も早期に発見できるかもしれません。

まとめ

歯周病菌は歯周病の原因となるだけでなく、誤嚥によって気管支や肺に辿り着いてしまうと、気管支炎や誤嚥性肺炎へ進行する可能性もある危険な菌です。

そのため、歯周病の治療にあたっては、自分の体質を正しく把握したうえで、事前に歯科医師に確認しておくといいでしょう。
歯周病への罹患が思わぬ事態へと発展してしまわないよう、自分の身体にはさまざまな意味で気を配っておきましょう。