口テープは口呼吸予防におすすめ

口テープとは、就寝しているときの口呼吸やいびきを防ぐために口を閉じておくアイテム。
「口閉じテープ」や「口専用テープ」など、さまざまな商品名で販売されています。

ヒトの呼吸は、無意識に行われています。
それは寝ている間も同じ。寝ている間もずっと呼吸をしています。

寝ている間に無意識のうちに口呼吸をしてしまっていませんか？

口呼吸をしていると、身体に悪影響があるんです。
悪影響を防ぐため、寝ている間も鼻呼吸にするために物理的に口を閉じてしまおう、というのが口テープです。

まず、口テープを貼る前に口の周りの汚れを清潔なテイッシュペーパーなどでよく拭き取ります。
スキンケア直後に肌が湿気っているとテープが剝がれやすいので少し時間をおいてから貼る、もしくはティッシュオフしてから貼るようにしましょう。

口テープを使用する際の注意点

口テープは直接口周りの肌や唇に貼り付けます。
そのため、テープの素材や種類によっては肌がかぶれたり赤くなる、傷がついてしまうことがあるので注意してください。

絆創膏や医療用テープでかぶれたことがある場合は、一度口回り以外の肌で試してかぶれたり赤くしないか確認してみたり、起きている間に使用して異変がないか確認してみることをおすすめします。

また、寝ている間にテープが剥がれてしまうからといって、口テープで口を完全にふさいでしまうことは避けましょう。

鼻が詰まって呼吸ができない場合や、実は睡眠時無呼吸症候群であった場合に口を完全にふさいでしまうと呼吸ができず、かえって身体に悪影響となってしまいます。

息苦しくなれば目が覚めたり手で口テープを剥がすはずですが、安全に使用するために、念のため口を完全にふさいでしまわないようにしておきたいですね。

口呼吸による悪影響とは？

虫歯や歯周病になりやすい

口呼吸をしていると、ずっとお口が開いた状態。
通常は唾で潤っているお口の中ですが、お口が開きっぱなしだと少しずつ乾燥してしまいます。

乾燥しているお口の中は、菌にとって繁殖しやすい環境なんです。

唾には抗菌作用があり、唾でお口の中が潤っていることで細菌やウイルスの繁殖を防いでいます。
ところが、お口の中が乾燥すると唾の機能が働かず、細菌やウイルスが繁殖することができるようになってしまいます。

虫歯菌や歯周病菌が繁殖すると虫歯や歯周病になりやすくなります。
菌の繁殖は口臭の原因にもなるので、予防しておきたいですね。

歯並びが悪くなりやすい

歯並びは、頬や唇、舌とも関係しています。

外側の頬・唇と内側の舌の筋肉の力のバランスで歯の並ぶ位置が決まると考えられています。
口呼吸をしているとお口が開きっぱなしで、お口を閉じるための筋肉が発達しません。

そのため、頬、唇、舌のバランスが崩れてしまい、出っ歯など歯並びが悪くなる可能性があります。
お口回りの筋肉に影響が出るため、ほうれい線が目立つ、口を閉じるときに顎先のしわが目立つなどの原因となる可能性もあるんです。

悪い歯並びは歯磨きがしにくいため虫歯や歯周病の原因となったり、うまく咀嚼ができず胃や腸に負荷がかかるなど影響は全身へ及びます。

歯並びを悪くしないためにも、口呼吸に気をつけましょう。

ウイルスに感染しやすい

口呼吸をしている人は、鼻呼吸をしている人よりも風邪をひきやすいです。

鼻には鼻毛をはじめとして、鼻の奥にも細かい線毛が生えています。
さらに粘液が流れていることで、鼻の中を空気が通っても乾燥しづらく高温多湿な環境を保っています。

ウイルスや菌は高温多湿な場所では繁殖しづらいものが多く、また、線毛が菌やウイルス、ホコリを絡めとることで、鼻がフィルターのような働きをしているのです。

ところが、口呼吸をしていると鼻のフィルターは機能しません。
お口で吸い込んだものはそのまま喉や肺へと入り込むため、感染しやすくなるのです。

よく風邪をひく、朝起きたら喉がイガイガすることが多い、喉風邪をひきやすい…そんな人は寝ている間に口呼吸をしているのかもしれません。

口テープの代用品とは？

口テープは様々な商品が販売されていますが、使うと気になって眠れないかもしれない、自分に口テープが合うかどうかわからない、など考えると買うのを迷いますよね。

手軽に試せる、口テープの代用品になるものを紹介します！
ただし、代用品を長期間使うと肌荒れやかぶれなどにつながることがあるので注意してくださいね。

サージカルテープ

サージカルテープとは、医療現場でも使われている医療用テープのこと。
ガーゼや包帯等を身体に固定するために使います。

多くのサージカルテープは剥がす際に皮膚に負担がかからないよう工夫されており、比較的肌に優しいテープです。

より湿度に強く、傷口にも貼ることができるマイクロポアと呼ばれるテープもあります。

どちらも肌に優しいといわれていますが、勢いよく剥がすとお口回りの皮膚にダメージを与えてしまったり、唇の表面がめくれてしまうことがあるので注意してくださいね。

マスキングテープ

マスキングテープは比較的粘着力が弱く、貼っても剥がしやすいテープです。
マスキングテープは100円均一などでも販売されているため口テープよりも安価に購入が可能です。

ですが、本来は物に使う用途のテープであり、身体に貼る目的のものではありません。
糊部分の素材は様々ですし、テープの通気性が悪いなどのデメリットもあります。

また、身体に貼る用途で販売されていないため、口テープとして代用している間に何かトラブルが起きた際は完全に自己責任となります。

絆創膏

絆創膏（ばんそうこう）は傷口の保護を目的としたものであり、多くの家庭で常備しているのではないでしょうか。

地域によってはカットバンやその地域で多く販売されている商品名で呼ばれるようです。

絆創膏は肌に貼ることを前提としているため、口テープの代用品としては比較的安全だと考えられます。
しかし、商品によっては水に塗れても衰えない強い粘着力を持っていたり、通気性が悪いもの、糊残りするものなどもあります。

口テープとして試すには、粘着力が比較的弱く、通気性の良い絆創膏のほうがよいかもしれませんね。

まとめ

口呼吸ですぐにトラブルが起こるわけではありません。

ですが、長期的にみると風邪をひいたり、虫歯や歯周病になる、歯並びが悪くなるなど全身の健康へも影響があるのです。

そんな口呼吸を治すためのグッズが口テープ。
サージカルテープや絆創膏でも試すことができるので、口呼吸に悩んでいる人はまずは一度、寝るときの口テープを試してみてください！