口の中は「花粉」でかゆくなる
花粉症の代表的な症状、くしゃみや鼻水。
でも、花粉症の症状はそれだけではありません。
口の中の天井部分(口蓋)や舌、頬、のどがかゆいことはありませんか?
かゆみ以外にも、イガイガ感や痰、腫れることもあるんです。
これらも花粉症のアレルギー症状のひとつで、花粉が口の中やのどまで入り込んでいる起きると考えられます。
マスクをしていても、口の中に花粉が入り込むのを100%防ぐことはできません。
マスクの隙間から入り込む、飲食の時に入り込んでしまう、マスクでも花粉を100%カットすることはできない…
さまざまな理由が考えられますが、口の中にはどうしても花粉が入り込んでしまうことでしょう。
口の中の粘膜は肌と同じ構造。
花粉で肌が荒れたりかゆくなるのと同じように、口の中もかゆくなったり荒れることが考えられます。
花粉症を少しでも楽にするには?
口の中がかゆくなったら対処は難しく、できるだけかゆくならないように予防したいですよね。
どの花粉が原因かを知っておく
花粉症とまとめられますが、季節ごと・人ごと花粉症の原因となる花粉は異なります。
どの季節のどの植物の花粉にアレルギーがあるのか、知っておくことで予防策が変わってきますよ。
スギやヒノキは春の代表的な花粉。秋にはブタクサやヨモギ。イネは1年の大半飛んでいます。
どの植物のアレルギーかを知ることで、花粉対策をするべき季節を知ることができますね!
花粉症の症状はどれも似ており、症状からどの植物のアレルギーかを知るのはなかなか難しいんです。
アレルギーの原因を見つけるには、血液検査(アレルギー検査)が有効。
アレルギーを持つ人が多いとされる代表的な植物の花粉で検査ができるセット検査もありますよ。
一緒に花粉に似た性質を持つ飲食物の検査ができる項目セット検査などもあるので受けてみてくださいね。
アレルゲンを知っておくことで避けるべき場所や飲食物を知ることができたり、アレルギーへの意識が高まるなど対策におすすめです!
処方薬をもらおう
花粉症によるアレルギーの治療には主に抗ヒスタミン剤を用います。
抗ヒスタミン剤は市販薬もあり、薬局や通販で買うこともできますよ。
ただ、一般的に市販薬よりも処方薬のほうが効果的であるといわれています。
処方薬よりも市販薬のほうが身体にあう、という人もいますが、まずは処方薬で試してみてはいかがでしょうか。
抗ヒスタミン剤以外の薬を服薬している人は薬の飲み合わせにも注意が必要な可能性があります。
通販ではわからないポイントですので、薬局で薬剤師さんに相談して購入する、もしくは処方してもらいおくすり手帳などで管理してもらうことをおすすめします。
また、抗ヒスタミン剤を飲むときは行動にも注意しておきましょう。
眠くなりやすい、ぼーっとしやすい副作用がある薬が多いので、特に長時間の車の運転は避けるなど確認してくださいね。
できるだけ家から出ない
アレルゲンである花粉がたくさん飛んでいる時期は、できる限り外出をさけることでアレルゲンを避けることができますよ。
常に家にいるのは難しいですが、家から出る用事はまとめて終わらせるなど花粉の中に出ていく時間を少なくしてしまいましょう!
ただし、家の中にいれば安全なのは家の中に花粉がない場合。
窓を全開にしていたり花粉のついた服が置きっぱなし、あまり掃除をしなくて持ち込んでしまった花粉が床にたまっている…なんて状態では家の中にいても花粉症の症状からは逃げられません。
窓を開けずに換気扇での換気にする、気候の良い時期でも温度調整は冷暖房を使うなど少し工夫をして外気の交流を減らしてみましょう。
花粉を持ち込まない
花粉が飛んでいるのは外ですが、それは身体や鞄、服、髪、郵便物などについて家の中に入り込んでしまいます。
帰宅時は衣服を払ってから入ってもらう、洗濯物は室内干しにする、布団の外干しをしない(干したら布団に掃除機をあてて取り除く)など花粉を家の中に入れない工夫を日々してみてくださいね!
同居している家族がいる場合は、家族にも協力してもらってくださいね。
服に関しては、ナイロンやポリエステルのように表面が滑らかな素材ものは比較的花粉を落としやすいんだとか。
秋・冬には静電気で花粉がくっつきやすいので、静電気が起こりにくい柔軟剤を使ってみたり静電気除去のグッズも効果アリかも!
さらに、それでも持ち込んでしまった花粉を取り除くために空気清浄機を使うのもおすすめ。
花粉を取り除けることを実証実験済みの空気清浄機を使ってくださいね。
花粉症を治すには?
さまざまな対策をしてきたけれどよくならなかった…そんな場合は花粉症を治すことを考えてみましょう!
花粉症やアレルギーは基本的に「治らない」とされていますが、完治はしなくても症状を抑える程度に緩和することができる可能性があるんです。
その治療法のひとつがアレルゲン免疫療法。
体内にわざと原因物質を少しずつ取り込んで免疫をつけ、抗体を作ってアレルギー症状を抑えるという治療方法です。
近年は舌の下にタブレットや液体のアレルゲンをおくことで少しずつ溶かして行う「舌下免疫療法」が主流。
以前は皮下注射にて行われていましたが、舌下療法が開発されたことでより身体に負担なくできるようになりました。
免疫療法は短くても3年、5年以上続けなければいけない人もいるなど長期間にわたる期間が必要。
さらに、アレルゲンに反応していない時期から始めなければいけないなど条件が多くありますが、花粉症に悩まされなくなるなら検討してみてもいいですよね。
この免疫療法、花粉症に対しては80%に効果があるという報告があります。
まとめ
花粉症で口の中がかゆくなるとつらいですよね。
すぐに症状をすべてなくすのは難しいですが、花粉を自宅の中に持ち込まないように工夫したり、医療機関にかかって症状を抑える治療薬を処方してもらいましょう。
睡眠不足や運動不足、食生活の偏りなどで免疫力が低下すると花粉症の症状は強くなるそう。
まずは環境の整備、そして自分自身の体調の管理を心がけてみましょう!