電動歯ブラシと手用歯ブラシ、どちらを使うべきですか?

歯の妖精

歯の妖精

電動歯ブラシの方がきれいに磨けるって聞いたことがあるんだ。
でも手で丁寧に磨けば十分な気も…どっちを選べばいいのかな?

電動歯ブラシと手用歯ブラシの違いはたくさんあります。
「電動歯ブラシを使えば、よりお口の中をきれいにできる」のであれば、電動歯ブラシを選ぶといいと思います。


古川先生

古川先生

歯の妖精

歯の妖精

ええ~…よりきれいにできる方って?
どうやって判断したらいいの?

たとえば、歯科医院で定期検診を受けると、歯の汚れを染め出して磨き具合を数値(%)で評価します。
その数値が良い(低い)時に何を使って磨いていたのかがポイントです。
染め出し液は通販などで購入できますので、ご自宅で染め出し具合を比較してみるのも良いかもしれません。

古川先生

古川先生

手用歯ブラシのメリット・デメリット

手用歯ブラシとは、普通の歯ブラシのこと。
  現在は色々な毛の硬さや形、材質の歯ブラシが販売されていますが、基本的に“手を動かして磨く”ものを手用ブラシとしてご紹介します。

手用歯ブラシのメリット

手用歯ブラシの利点は、第一に手頃さです。
コンビニやドラッグストアなど、多くの店で販売されていることに加え、値段自体は安価です。

衛生面から、歯ブラシ1ヶ月に1回程度交換することが推奨されているので、安くてどこでも購入できるのは嬉しいポイントです。

また、歯ブラシのヘッドの形状や毛の軟らかさなど、細部にメーカーのこだわりを反映した歯ブラシが販売されています。

子ども用・大人用だけではなく、仕上げ磨き用・歯周病用といった用途別に選ぶことも可能。
  バラエティの豊かさもメリットとして挙げられます。

手用歯ブラシのデメリット

手用歯ブラシでもきれいに磨くことはできますが、電動歯ブラシよりも技術を要します
特に奥歯まで歯垢を取り除くのは難しいですし、磨き終わりまでに時間もかかります。

電動歯ブラシのメリット・デメリット

電動歯ブラシにもいくつかの種類があります。
分類すると、高速回転タイプ・音波歯ブラシ・超音波歯ブラシの3種類です。それぞれ1分間の回転・振動数が異なります。

高速回転タイプは3,000〜7,000回の速度で左右に反転。
音波歯ブラシは2〜4万回、超音波歯ブラシはなんと120万回以上も振動するのです。

高速回転タイプは電動で小刻みに動くだけなので、効果は音波式には劣りますが、値段は安価です。
音波式のものは値が張りますが、高速回転タイプに比べて、汚れをしっかり落とすことができます。

電動歯ブラシのメリット

電動歯ブラシは、普通の歯ブラシでは不可能な速さで歯に振動を与えることができます。
細かい振動により短時間で清掃しやすいのが大きなメリット。

特に、超音波歯ブラシは毛先が当たっている周囲約2ミリにわたって汚れを除去できたり、歯周ポケットや矯正器具の間など、手用歯ブラシではなかなか奥まで届きにくい部分も磨けたりします。

さらに、メーカーによってはブラシ部分の交換は約3ヶ月に1回程度で良いこともあり、手用歯ブラシでは落としにくい頑固な歯の汚れを取り除くこともできます。

※超音波歯ブラシや音波歯ブラシにおいて得られるメリットです。振動式ブラシでは、上記の効果がないものもあります。

電動歯ブラシのデメリット

ただ、ブラシ部分だけでも数百円〜数千円と高価で買える場所が限られているのがデメリットです。

加えて、手用歯ブラシよりも重く、充電が必要な他、使い方を誤ると歯茎や頬、口唇を傷つけることも。使用音・振動がうるさく感じる場合もデメリットになります。

勘違いが多い点として、電動歯ブラシだけで歯磨きは不十分であるということ。電動歯ブラシを使っていても、歯間部の清掃はフロス・歯間ブラシを使う必要があります。

こんな人には手用歯ブラシがおすすめ!

・頻繁に歯ブラシを交換する人
・自分の手でじっくり磨きたい人
・振動や音が苦手な人

こんな人には電動歯ブラシがおすすめ!

・効率的に歯磨きを済ませたい人
・短時間で歯磨きを終わらせたい人
・力が弱い、高齢であるなど、歯ブラシを細かく動かすのが難しい人
・矯正治療中の人

どちらがきれいに磨けるかを確認する方法とは?

電動歯ブラシの方が技術いらずで歯磨きができるのは確かですが、誰でもそうとは限りません。
歯が重なっているなど歯並びが気になる人は磨き方に工夫が必要なので、手用歯ブラシの方が使いやすいということもあります。

自分にとってどちらが適しているかは、染め出し液を用いてチェックしてみましょう。

染め出し液とは、プラーク(歯垢)を赤く染めて見やすくするもの。
歯医者さんの歯磨き指導で使用された記憶がある人もいるでしょう。
薬局や通販などで家庭用に販売されています。

手用歯ブラシで磨いた時と、電動歯ブラシで磨いた時で、どちらの方が赤く染まるか=歯垢が残っているかを見てみてください。

染まっていない方がきれいに磨けている証拠なので、そちらの歯ブラシを使うのが良いでしょう。

まとめ

手用歯ブラシにも電動歯ブラシにもそれぞれメリット・デメリットがあり、向き不向きは個人によって異なります。

機能性が高いのは電動歯ブラシですが、電動であるからいいというわけではありません。よりきれいに磨ける歯ブラシを選択するのが良いでしょう。