子供のオーラルケア

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子供の健康に対する親御さんの関心が高まっていますが、歯に関する意識も高くなっています。乳歯から永久歯に生え変わる時期は虫歯になりやすく、その後の口内の健康状態にも影響する可能性があります。小さいときから子供が歯を磨くくせをつけるよう努めるだけでなく、最後は親の手で仕上げ磨きをしてあげることで、将来にわたって歯が健康でいられるようになります。こうした状況の中、子供のオーラルケアを助けるグッズもさまざまなものが登場。子供専用の電動歯ブラシも販売されています。

今回は、お子さまの歯を守るための方法や、小さいうちからオーラルケアを行う重要性について解説します。

1. 意識が高まっている子供のオーラルケア

子供の歯をケアするという意識は年々高まってきています。

厚生労働省のデータによると、4歳時で虫歯をもっている割合は、平成5年に67.8%だったのが、平成28年には36.0%に。同じく4歳時の虫歯の平均本数は、平成5年に4.3本だったのが、平成28年に0.9本と大きく減少しています。こうした傾向は、1~14歳のほとんどの年齢で出ており、子供の虫歯は減少傾向にあるといえるでしょう。このような調査結果が出る背景には、子供の歯に対する親の関心が高まっていることがあると考えられます。

子供の歯への関心が高まる一方、親御さん自身の歯のケアはどうなっているのでしょうか?2014年のライオン株式会社の調査では、子育てをしているお父さんの91%が虫歯がないとしたものの、49%は定期検診を受けていないということでした。子供に虫歯菌がうつる可能性を考えると、親御さん自身も検診を受けるなどオーラルケアを徹底することが大切です。

2. ケガを防ぐ歯ブラシも!充実している子供のオーラルケア・グッズ

子供の歯をきれいにするためのデンタルグッズ。いろいろなものが売られていますが、選ぶポイントはどのようなものがあるのでしょうか?

歯ブラシでまず考慮したいのは「ヘッドの大きさ」です。「簡単に手早く磨けそうだ」という理由で大きなヘッドの歯ブラシを使ってしまうと、嘔吐反射を起こす可能性があります。子供は敏感に反応してしまうので、一度そのような経験をすると歯磨きが嫌いになるかもしれません。

また、ブラシの先が極細になっているものや「歯間を磨ける」という山切りカットの歯ブラシも、子供の歯並びには合わない可能性があります。市販の子供用の歯ブラシは、子供の口に入りやすいようヘッドが小さいものが多くなっています。また、歯ブラシを口にくわえたまま転倒するなどの事故を防止するネックが曲がるタイプの歯ブラシも、安全面から選ぶポイントとなるでしょう。
このほか、親が子供の歯を磨く「仕上げ磨き用」に特化した、大人が握りやすいグリップの歯ブラシも販売されています。

近年は、子供用の電動歯ブラシも見られるようになりました。ブラシを歯にしっかり当てることで、汚れを取り除く効果を発揮します。専用アプリと連動してゲーム感覚で歯を磨ける電動歯ブラシもあります。

もし、市販の商品を選ぶのに迷ったら、歯科医院で専売している歯ブラシを購入するのも選択肢のひとつです。デザインは市販に比べて無骨かもしれませんが、機能性は高いといえるでしょう。興味をもった場合は、歯科衛生士さんに相談してみてください。

3. 仕上げ磨きが重要な理由

オーラルケアへの意識が高まり、子供の虫歯は減少傾向にあります。とはいえ、乳歯は歯を守っているエナメル質が永久歯よりも弱いため虫歯になりやすく、注意が必要です。自分で歯磨きをさせて意識付けることも大切ですが、子供だけの歯磨きでは磨き残しが見られます。親がしっかり仕上げてきれいな歯を保ちましょう。

日本では約90%の家庭が仕上げ磨きを行っていますが、皆さんは正しい仕上げ磨きができているでしょうか?
まず、見た目が汚れているところだけでなく、全体を磨いてあげることが大切です。毛先を歯の面にまっすぐ当て、ブラシが広がらないくらいの軽い力で小刻みに動かします。

特に気をつけたいのは、虫歯になりやすいとされる「奥歯の噛み合わせ部分」「上側の前歯」です。「歯と歯の間」や「生えている途中の歯」も注意が必要です。そのほか、親が歯ブラシを持っている手側の犬歯が磨きにくくなるので注意してください。

仕上げ磨きを始める時期としては、乳歯が生え始める生後8ヵ月ごろがスタートのタイミングとなります。6歳以降は永久歯が生えてきますが、まだ柔らかく歯質が弱い状態です。永久歯の奥歯が生え揃う小学校高学年まで可能なら仕上げ磨きを続けるとよいでしょう。

子供は大きくなるにつれて自我が芽生え、歯磨きを親に手伝われるのを極度に嫌がるようになります。しかし、仕上げ磨きは親子のスキンシップを取れる貴重な時間。小学6年生でも仕上げ磨きすることは大切かもしれません。親が歯科医師の子供は小学6年生になっても歯を磨かれていたと聞いたこともあります。できるだけ長く仕上げ磨きを続けるように努めましょう。

4. 「治療」ではなく「予防」のために歯医者さんへ行きましょう

歯を守るということは「歯が痛い」となってから対処することではなく、健康な歯を守り続けることです。歯医者さんは虫歯の治療をできるところではありますが、「虫歯にならないよう検診を受けられる場所」と意識してみてはいかがでしょうか。

子供の歯は、歯医者さんでのフッ素塗布やクリーニングなどで虫歯になりにくくすることができます。また、定期検診で虫歯になりそうなところを見つけ、早期治療も可能になります。小さいうちから歯をたくさん削るようなことがないよう、定期的に歯医者さんで診てもらうことをおすすめします。また、親御さんも子供に虫歯をうつさないよう、普段の歯磨きをしっかり行うほか、定期検診を受けて虫歯のない歯を維持するように努めましょう。

歯科医師:古川 雄亮 先生
歯科医師:古川 雄亮 先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事。

歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

[参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0

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