小児矯正と成人(大人)矯正の違いってなに?

小児矯正と成人(大人)矯正の違いってなに?

まずは小児矯正と成人矯正の違いについて簡単に説明したいと思います。
小児矯正は小児期に行う歯列矯正治療ですが、年齢によって小児矯正と成人矯正を分けてはいません。

一般的には上下の前歯4本程度が永久歯(大人の歯)、6歳臼歯(奥歯)が生えてきた時期に多くの方が小児矯正を行います。

始めるのが早い場合には全てが乳歯の時期から始めるケースもありますし、始めるのが少し遅い場合は側方歯の乳歯が永久歯に生え変わっている頃から始めるケースもあります。

これらの時期は成長期なので顎の形、骨格も変化します。
矯正治療は歯の並びだけではなく、上顎と下顎のかみ合わせも重要なので、成長期に矯正治療を行う最大のメリットは成長力を利用して、上下の顎のバランスなどもある程度整えることができることです。

成人矯正はほとんど顎の成長が完了し、全てが永久歯に生え変わった時期以降に行う歯列矯正治療になります。

いつから小児矯正治療を行えばよいのか

いつから小児矯正を行えばいいの?

前述しました通り、一般的には前歯が永久歯に生え変わった時期に行う事が多いですが、早い子だと乳歯が生えそろった後、4歳ころから始める子もいます。

誰しもが治療を行う時期が早ければ早い程良いわけではありませんが、受け口や顎の変形などが認められ、放置する事でさらにかみ合わせや骨格の成長に悪影響を及ぼすような場合には早期治療を行います。

そのような心配がなければ、上下の前歯が永久歯に生え変わった時期(小学校低学年〜中学年)頃に一度お近くの歯科医院や矯正歯科医院にて検診や矯正相談の受診をして必要があれば治療を行っていく流れになります。

いつまで矯正治療は続くのか

いつまで矯正治療は続く?

矯正治療は歯並びが改善したら終了ではありません。
成人矯正でも小児矯正でも歯を動かした後は、まだ歯が安定していません。

マウスピースや細いワイヤーなどで歯を固定して安定させる必要があります。
これを保定といいます。

保定の期間に関しては、矯正医によって考え方が異なりますので医師の指示に従い保定処置をしっかり行うことが重要です。

小児矯正において、お子様の場合には乳歯が抜けて永久歯が出てきます。
後から生えてくる永久歯が理想的な位置に生えてくるかをチェックする必要があります。

さらには顎の成長もありますから、かみ合わせが変化することもあります。
顎の成長についても経過観察が必要になります。

ある程度身長が大きく伸びる時期を過ぎて、永久歯が生えそろった状態で最終的な歯並びのチェックを行い、問題がなければ終了とすることもありますし、問題があれば成人矯正を行う場合もあります。

年齢と共に歯並びやかみ合わせ、歯の形態は変化することがありますので、クリニックによっては保定処置終了後にも半年から1年おき程度の定期的なチェックを行うところがあります。

つまり、矯正治療は患者さんとクリニックとの長いおつきあいになることが多いので、始める前にしっかりご自身に合ったクリニックをお探しになることをおすすめ致します。