共通点も多い歯周病と関節リウマチの関係とは?

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私たちにとって身近な病気である関節リウマチ。関節に炎症が起きて機能を失っていき、日常生活に大きな支障をきたします。実は、歯を支えている骨を溶かす歯周病との共通点や関係性が指摘されており、今後メカニズムが明確になることで治療に役立っていくことが期待されています。

1. 関節リウマチ(関節炎)とは

関節リウマチは関節炎とも呼ばれます。主に手足の関節に現れる症状で、腫れたり痛みが出たりします。しかし、ただ関節を使ったことによる痛みと違うのは、関節リウマチは免疫の異常によって関節の痛みなどの症状が現れることです。免疫異常は骨や軟骨といった成分も破壊し、関節を動かせなくしてしまいます。初期の段階では、関節がこわばったりだるさを覚えます。関節のこわばりやだるさなどの症状が気になる方は注意が必要です。女性に多く見られ、年齢層では30~50代で顕著に認められます。

関節リウマチは、感染や過労、ストレスなど、免疫にかかわることが原因で発症すると考えられています。人体にはウイルスなどの外敵から身を守るための免疫力が備わっていますが、防御反応が異常をきたすことで、関節を構成する組織である骨や軟骨などを外敵と認識してしまい破壊するというメカニズムがあると考えられています。

2. 歯周病と関節リウマチの共通点や相関関係

実は、この関節リウマチと歯周病には、慢性的な炎症が続いて骨を破壊するサイトカインの過剰産生が認められます。病原性のメカニズムにおいて、共通点が見られます。
歯周病と関節リウマチの関係は、こうした共通点だけにとどまりません。関節痛の患者さんを対象とした研究で、歯周病患者さんは、健常者に比べて関節リウマチと診断され治療を開始するリスクが高いという報告があります。

また、関節リウマチの患者さんは、歯周炎や歯の喪失がより顕著にみられることも報告されており、歯周病と関節リウマチに相関関係がある可能性が指摘されています。

3. エビデンスの蓄積による関節リウマチ治療への期待

歯周病と関節リウマチの関係性については、まだ研究やエビデンスの蓄積が必要な段階にあります。今後のさらなる研究により、歯周病の治療が関節リウマチの病態も改善する可能性があるということが明確になることが期待されます。
関節リウマチは、快適な生活を奪う厄介な病気です。定期通院による歯周病治療で日常生活のQOLを維持できることがわかってくれば、関節リウマチを患っている方や予防したい方にとって朗報になるといえるでしょう。

歯科医師:古川 雄亮 先生
歯科医師:古川 雄亮 先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事。

歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

[参照URL] https://www.nature.com/articles/s41598-019-51077-0

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